リベロの経験値
またふと思い立ったことがあったので、去年のチームの顔をぱらぱらめくってみるとおもしろいことを発見した。
それはリベロのバレーボールを始めた年齢。Vリーグの選手を見渡してみると、やはり中学1年生から始めたという選手が一番多いのだが、プレミアリーグのリベロに限ってみると、一人をのぞいて全員、小学生から始めている選手だった。その一人というのが小糸敬夫だったのも、なにか感慨深いものがあるのだが。
それでは09/10年のプレミアリーグのリベロのバレーボール開始年齢を確認してみよう。
データはいつものように、日本文化出版刊『V.LEAGUEチームの顔2008/09』より。
永野 | 小2 | 酒井 | 小2 |
小糸 | 中1 | 後藤 | 小1 |
田辺 | 小1 | 大上 | 小5 |
勝野 | 小2 | 興梠 | 小4 |
津曲 | 小3 | 小林 | 小4 |
佐別當 | 小2 | 中谷 | 小2 |
井上 | 小3 | 久保田*1 | 小2 |
増野 | 小4 | ||
古賀 | 小4 | ||
森 | 小4 |
この原因を考えてみると、まず第一に考えられるのが、若年期の上達度の高さだ。レシーブがうまい選手は職人といわれるバレーボール。様々な技能が身につきやすい若年期にバレーボールをしていた経験が、レシーブをうまくしているということが考えられる。リベロ以外でも小学生からバレーボールをやっていた選手をみてみると、代表クラスだと越川選手、米山兄弟、北島選手と技巧派が多い。
しかし小4、小5という選手も多く、中1から始めた選手と2、3年でそんなに変わるもんだろうかと考えたとき、優越感の経験というのもあるのかもしれない。中学や高校に上がった段階では、ほかの選手よりはバレーボールがうまいはずだ。そこで相手より勝っていると感じる経験はスポーツ選手の人格形成に大きく影響するはず、きっと。かならずしも身長の高くはない彼らがリベロとして生き残ってこれたのにはそのあたりもあるだろう。Vリーグなどでは、リベロがなんとなくチームを引っ張っているように感じるのはここいらかもしれない。
リベロルールができたのは1998年。上に挙げた選手たちがバレーを始めたとき、リベロというルールはまだなかった。
リベロを目指してバレーボールを始めたという選手もそろそろ出てくる頃だろう。ちょっと楽しみである。
正直、なんとなく深く考れていない。身長と淘汰の問題でどうも思考がうまく働かない。
これ以外のなんか要因が考えられたらご意見お待ちしております。