Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

昔のバレーボールを見てみよう(’91コッパイタリア決勝)



動画サイトをあさって、昔の、特に海外のバレーボールを見てみましょう。

今日見るのは91年のコッパイタリアの決勝。
ミラノ-ラベンナ。両チームとも今はもうないんですね。*1
3-0でラベンナが優勝するんですが、両軍ともカーチ・キライ、ティモンズ、ストブルトリック、ドヴォラックとアメリカ勢が中心となり、つなぎのいいなかなか白熱した試合になっています。
この年のラベンナはスクデットも獲得したまさに絶頂期。
もう18年前の試合になるが、バレーのスタイルはほとんど現代のかたち。


ラベンナ(赤黄)

おそらくサーブ順
ブーロ→マルグッティ→ガルディーニ→ティモンズ→キライ→マッシャレッリ
ティモンズは前衛に行くと、センターやったり、ライトサイドにいたり、縦横無尽に動き回ってます。

ミラノ(白)

ドヴォラック→ストブルトリック→ガッリ→ゾルジ→ベルトッリ→ルケッタ
ルケッタ(小鬼のような頭の人)が仕事するんだわー。

この試合はゾルジとティモンズの撃ち合いといった感じ。
しかしまあ、この時代はつなぐね。一人一人のバレーボールスキルが非常に高い。

まだサイドアウト手段としてのパイプはなく、トップレベルではロス、ソウルと五輪を2連覇しているアメリカチームがモデルとして用いられているのだろう。ミラノの監督がダグ・ビルだということもあるが。この翌年にブラジルがパイプを用いてバルセロナで金をとることになるのだが。
パイプはないが、両チームともそこまで高速のサイド攻撃もなく、スイングシステム*2を用いているため、サイドブロッカーはそこまで広く開いてはいない。
サイドのヘルプブロックは、ライトブロッカーはほとんどしない。Bクイックがあまり多くないという理由もあるだろう。オフェンスのセッターが前衛の時には、レフトブロッカーがコミットばりに飛んでくる。ティモンズ、ゾルジのバックアタックは速くないのだが、ブロックがほとんどつき切れていない。
時間差やブロードといった攻撃も行っている。サーブがまだそこまで強くない証拠だろう。ほとんどの選手がフローターサーブだ。

また3枚ブロックも行っていない。3枚ブロックを最初にやったのはいったいどこなんだろう?

こんな風に昔の試合でも、結構楽しめる。

*1:こないだ越川選手が対戦したA2のラベンナは違うラベンナなんです。

*2:サイドアウト時に前衛サイドプレーヤーが中央から助走をとり、レフト、ライトに開く