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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

順位決定方法を考える



FIVB(国際バレーボール連盟)はイタリアセリエAで使用されている勝ち点制度3-0、3-1に3点、3-2勝ちに2点、2-3勝ちに1点付与し、この勝ち点の合計で順位を競うシステムを国際的に促進していくと表明した。これは昨年のワールドリーグで試験的に用いられ、今年のワールドグランプリでもテストし、来年からすべての国際大会で用いていく予定。
リーグ形式の国際大会では基本的には勝ち数で順位を決め、それが同じ場合は得点率→セット率で競うという順位決定方法が用いられてきた。これが実に気に食わない。バレーボールはセットの数を争うスポーツのくせに、勝ちが同数の場合は得点率が重視されるというのが釈然としないのだ。得点率を先に持ってくる理由はすべてのラリーでハイレベルなものが展開されるようにという配慮から。たしかにセット率が先だと、勝ち負けが決定的なセットではプレーが緩慢になってしまう難点がある。ちなみ日本はセット率→得点率を用いている。
セット率→得点率にはもう一つの難点がある。2日日程で勝敗を決める時だ。日本なら入れ替え戦がこれに当たる。例えば1日目が3-0の場合、2日目では勝ったチームが1セット取った時点で大きな勝敗が決まってしまう。日本などは国民性だろう、そうして勝敗がきまってしまった後でもお互いベストを尽くす。今年の上尾-トヨタ車体戦などいい例だ。
ヨーロッパのチャンピオンズリーグではホーム&アウェイのラウンドがあり、同様にこの2試合のフォーマットが用いられている。しかし、こちらで2日目の1セット目で勝敗が決まってしまった場合などは勝ち側は2セット目以降、選手全員を入れ替えて、そこから1-3で負けるなんてざらである。これではお金を払って見に行った客はたまったものではない。
まあ、どっちもどっちということである。

この新しい勝ち点制では得点よりセット取得の方が上位に位置していることになるので、個人的には賛成である。
それではこの新しい得点制で今季の男子Vプレミアリーグがどのような結果になったか見てみよう。

3-0,3-1 3-2 2-3 勝ち点
パナソニック 15 7 3 62
東レ 13 6 5 56
14 4 4 54
豊田合成 12 4 3 47
サントリー 11 4 4 45
JT 11 3 2 41
三好 4 0 3 15
FC東京 3 1 3 14

入れ替わりまではなかったが、おしい点差が各所で見られる。