Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

試合前の楽しみ方(Vリーグ編)



もちろん試合観戦の楽しみは実際にプレーを見る事なのだが、テレビなど映像で見る事ができないのが、各チームの試合までの準備だ。
これは現地に行かない限りは楽しめない。その準備にもチェックしておきたいポイントがいくつもあるので紹介する。

アップ

試合会場の開場は試合開始の1時間前というケースがほとんど。
会場に入ると一試合目のチームはすでにアップを開始している場合が多い。つまりこれは通常一試合目のチームは、1時間以上のアップを行っているということになる。欧米では45分前後が多いのに比べると日本はアップの時間は少し長め。
開場したときというのは、まだどのチームもストレッチを行っている場合が多いように思う。

  • 対人パス(ペッパー)は誰が行っているか。

ストレッチ、ダッシュなどのウォームアップが終わると二人組でボールを使った練習が始まるが、ユニフォームを着ていなくてもこの時点でベンチ入りのメンバーがほぼわかる。つまりコート上でペッパーを行っている7組がベンチ入りの14人ということになり、ベンチに入らないメンバーはボール拾いに回ることが多い。時たま広い体育館では、ベンチに入らないメンバーも対人パスをしたりもする。

対人パスが終わると、レシーブ練習に入る。ここにも各チームの違いが見えておもしろい。めちゃくちゃ強いボールを上げさせるチームや、選手によくフライングをされるチーム。遊んでいる選手が多いチームなど、なんとなくそのチームの特徴がよくにじみ出るのがこの練習。

キッズエスコート

  • 選手入場の並び方は?

試合開始18分前に正式な入場として地元の子どもたちにエスコートされて、選手が入場する。
キャプテンが先頭なのはどのチームも同じだが、そのあとの並び方は千差万別。背の順のチームもあれば、番号順のチームもあり、バラバラのチームもある。そういったものにチームの性格というものも現れる。どのチームがどんな並び方をしているか確かめるのも一つの楽しみ方。またそのあとの記念撮影で写真をとりやすいように真ん中に固まったりするチームはなんか好感が持てる。

公式練習(プロトコール)

15分前から公式練習が始まる。
通常Vリーグでは、公式練習は2チーム同時に行う。女子や大学生以下では分かれて公式練習を行うのが一般的だ。合同で行う公式練習の場合、最初の4分はコートを挟んでお互いレフト側からスパイクを打ち、次の4分で位置を交替しライト側から打つことになる。

  • コンビ練習のセッターの位置

スパイクに入り、一通り高いトスを打ち終わるとコンビ練習が始まるが、注目すべきは同じチームの二人のセッターの位置。レフトでもライトでも、アンテナに近い方のセッターがほとんどのケースでスタメンである。例外として、東レはライト側では変化ないが、レフト側の場合は真ん中寄りでトスを上げているセッターがスタメンとなる。この場合、真ん中寄りに位置しているセッターがレフトへ上げる。これはレフトからのスパイクをより長い距離で練習するため。ヨーロッパなんかではこのスタイルの方が多いように思う。またJTなんかはスタ
メンに関係なく、位置を変えたりする。

  • どちらのセッターでスパイクをよく打つか。

どちらがスタメンセッターかがわかるとおのずとその試合のスターティング6が見えてくる。基本的にスタメンのメンバーはスタメンセッターの方でスパイクを打つ事が多いからだ。また控えメンバーも気を使って、控えセッターの方でスパイクをよく打つ。もし、控えセッターの方でばかり打っていたのにスタメンという選手がいたら、セッターとの人間関係を疑った方がよい。

公式練習が始まる際には、各チームのキャプテンがコイントスを行うのだが、セッターがキャプテンの場合、1分程度だが、一人のセッターでスパイク練習を行わなければならない。そういった際にどういう対応をするのか見るのもおもしろい。各選手が交替でセッターをするチーム、一人の特定の選手がセッターを行うケース、とりあえず一人のセッターで対応するケースといろいろなパターンがある。

そして最後の2分でサーブを打つ。

  • 練習でどんなサーブを打っているか。

2分という短い練習だが、この練習は非常に重要だ。前日練習で打っているとはいえ、その日の試合前にサーブを打てるチャンスはわずか2分。この練習でサーブが一本も入らない選手が試合の一本目のサーブで入れてけはともかくまともにサーブが入ったのを見た事がない。逆にいいサーブをガンガン打っている選手はその試合でもエースをよく出したりする。

ボール投げ込み

Vリーグでは必ずスターティングメンバーの紹介の際、選手がコートに入る時に観客席にボールを投げ込む。投げ込んだボールが看板に当たってコートに返ってきたり、観客がナイスキャッチをしたりとそれはそれ自体でおもしろいのだが、ここにも情報が隠れている。数年前はスタメンの選手だけがボール投げ込みを行うので、選手紹介の前にスタメンがわかったのだが、昨年かその前からサブのメンバーもボールを投げ込むようになったので、紹介まで誰がスタメンかわからなくなってしまった。しかし、それを見分ける方法がある。実はスタメンの投げ込むボールはサブメンバーのボールより若干大きいのだ。大きいボールを持っている7人がその試合のスタメンということになる。
この選手紹介はサーブ権のある方から始まるので、ここでいち早くサーブ権がどっちか、知ることができる。