Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

動画で見る世界のトップセッター6選その2



前回(動画でみる世界のトップセッター6選)から半年たったので、第2弾を。ただこれで打ち止め。これ以上はちょっといない。

フランク・デペステレ


国際舞台ではなじみの薄いベルギーの選手なので、日本での知名度は0に等しいが、おそらく世界のトップ10には入ってくるであろうセッター。トスは言わずもがな、サーブとブロックのレベルも高い。
中でも圧巻は、距離の長いバックトスとパイプのトス。彼の繰り出すパイプは本当に早く、アタックライン付近から上げるパイプはまさにクイック。

ミルサイード・マルーフ


イラン(白チーム)のセッター、マルーフ。日本と対戦する機会があるので、目にしたことのある方も多いだろう。非常にテクニカルなセッターで手首から先の使い方が非常にうまい。そんな体勢からそこ上げる?というトスが随所に見られる。体勢が悪くても手首から上の力でトスにしてしまう。ワンハンドトスも綺麗に上げる。好調時のテクニックだけを見れば世界一といっても良いかもしれない。

M・A・ファラスカ


動画ではやたらツーとかトス以外のプレーが際だっているが、トスもなかなか上手い。2007欧州選手権、番狂わせのスペイン優勝の立役者と言っても良いだろう。
この選手は手首が柔らかく、向いてない方向へ上げるトスが上手い。

バレリオ・ヴェルミリオ


イタリア(青チーム)のセッター
ネームバリュー的には前回の撰集に入ってもよかったのであろうが、個人的にはあまり好みのセッターでなかったのだ。
しかし、今年の世界選手権を見て驚いた。もちろん異論あろうが、段違いにうまくなっていた。
トス選択には矛盾がなく、安定性も格段に増していた。
やはりバレーボールは経験のスポーツだなと感じた瞬間でもあった。

ミッコ・エス


フィンランド代表の正セッター、エスコ。彼の優れている点は「間」の絶妙さ。
この「間」というのは、なかなか言葉にするのは難しい。一言でいうなら、セッターの支配時間といったところか。0.0何秒の世界であるが。違いはわかる。
この間が絶妙であると、相手ブロッカーはまさにメデゥーサによって石にされてしまったように全く動くことができない。
それはボールの保持時間ではなく、ボールを自分のテリトリーに入れてから触るまでのあいだである。このエスコはボールを自分のテリトリーに入れるタイミングが絶妙なのだ。

ルーカス・ティチャチェク


世界選手権のサプライズのひとつであったチェコ代表の正セッター。朴訥な顔からの想像どおり、決して器用というタイプのセッターではないのだが、その堅実なトスで世界選手権のベストセッター2位にもなった。
セッターは基本的には派手なセッター、地味なセッターに大まかには分けられると思うんだけど、個人的には地味なセッターの方が好みである。