Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

2011深センユニバ総括



まだ明日の決勝、三決を残すものの、日本は9位で2011深センユニバを終えた。


まずは、二人でチームの半数以上の得点を獲った小澤と伊藤という2人のアタッカーに詫びを入れなければならない。1月時点に上げた私案には二人とも入れなかったのだ。小澤に至っては交代枠が多ければピンチサーバーとしてならあり得る、なぞ失礼千万な話だ。


小澤に関しては、推していたのにかかわらず、世界相手にどうだろうという疑念が払えなかったのも事実だし、伊藤に関しても、今思えばなぜ入れていないのだろうと思うのだが、インカレ優勝直後にもかかわらず入れていないというのは、当時は何かしら思うところがあったのだと思う*1


小澤に関しては、先日書いたわけだが、伊藤も初めて見たのは、彼が2年の時の春高。埼玉スーパーアリーナで開かれたなかなか忘れられない大会だ。そう、思いおこせば小澤と対戦したベスト8がけを見たのだ。今思えば、ポジション的には今とは違い、伊藤がオポジット、小澤がセンターだった。序盤は伊藤の奮闘で粘ったが、都会っ子にいいようにあしらわれたという試合だったという印象がある。負けはしたが、伊藤にはその時から大器の片鱗は見ることが出来た。なにしろスパイクの音が違ったのだ。
そういう意味では、彼のポテンシャルを見誤っていたと言った方がいいのだろう。


まだまだ次回ユニバにも出られる二人であるし、シニアを含めた今後の活躍を期待したい。


ジュニアに引き続き、一次ラウンドの組み合わせを嘆いても良いだろう。
同組だったロシアとウクライナが決勝を戦うわけだし、イランもイスラエルの件*2がなければ、日本と9-10位決定戦を戦っていてもおかしくはない。もしイランが勝ったという仮定なら、1位、2位、9位、10位をPoolBのチームで独占していたことになる。


結果的にレベルが高い組だったとはいえ、そのチームに負けているのは事実だ。その事実は受け止めなければならない。
確かに優勝や2位ばかりだった以前に比べ、近年のユニバの成績の低下を嘆いてはいたが、世界的にユニバに出る選手のレベルは間違いなく上がっている。シニアチームのコーチが監督したブラジルや、パンチェンコが監督のロシアなどプロコーチを用いているチームも多く、ブラジル、ロシアやイランにはプロチームで活躍している選手が多くいた。日本もユニバのあり方自体を考えるべき時期が来ているのかもしれない。


今回のチームはスタメンを固定せず、選手交代も多様で、実に多くの選手が活躍した。モチベーションを切らさなかった控え選手も見事だが、柔軟な起用をしたスタッフ陣も英断であった。代打の徳永監督だったわけだが、この大会をどう捕らえるかは難しいところだろう。今後の監督人事は難しい問題になろう。


今回、参加したほとんどの選手がアジアを飛び出しての、世界との対戦は初めてだったはずである。今回の大会のレベルなら、世界との距離は十分測れただろう。まずはこの経験を来月から始まる大学リーグで、12月から始まるVリーグで、見せてくれたらと思う。


そいえば、秋口に身長制限国際大会があるってどなたか言っていたような気がするが、どうなったのだろう。それが無性に楽しみになってしまうようなオポジットがいるということを喜んでもいいのかもしれない。


ちなみにユニバで期待する選手アンケートには、105票もの得票をいただいた。多謝。結果は以下となる。

*1:たぶんコースの狭さが気に入らなかったのだと思うが

*2:日本の逆サイド9-12位決定予備戦がイラン-イスラエルの対戦となり、政治的な理由からイランが棄権