Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

強いチームと超強いチームをわけるもの



「サーブレシーブが返らなかったから」
この敗因コメントは、「自分たちのバレーが出来なかった」に並んで、僕の嫌いなコメントトップクラスに挙げることができる。サーブレシーブを返すことが目的化してしまっているチームによく見られるコメントであるし、だいたいサーブレシーブがよいチームほど、こういう事を言う。


しかし、嫌いだと言いながらもそれは実際はそうでないからであって、本当に「サーブレシーブが返らないからお話になりませんでした」ということも特に男子では存在する。
エースをとられまくったり、アタックまでつながらないレベルのサーブレシーブしかできないのであれば、それは本当にお話にならない。
ただ、男子の世界トップレベルでは往々にしてこういう一歩気を抜いたらサービスエースというレベルのジャンプサーブが飛び交っている。それを普段から取りなれていないチームが対戦したら、実際にサーブレシーブが原因でいとも簡単に負ける。


黒鷲旗天皇杯で、大学生や高校生がプレミアチームに対してアップセットをおこすというのは、結局のところ、プレミアチームがサーブでインパクトを与えられない事に起因していると思うときがある。確かにブロックに差はあると思う。アタックにもディグにも差があると思う。しかしながら、お互いにサーブレシーブがある程度返っている状況であれば、そこまでの力差というのは生まれにくく、どのようなことも起こりうるのだ。しかも上のカテゴリーのチームは、守りに入ってサーブも入れに行くので、バレーでは往々にこういう上位食いことが起こる。


結局、何を言いたいかと言えば、強いチームと弱いチームを分ける要因はたくさんあるが、強いチームと超強いチームを分ける1番の要素はサーブではないかということ。
圧倒的に一方が勝つゲームというのは、やはりサーブに決定的な差がある。


たとえばの話、もしルールで「サーブはアンダーハンドでしか打ってはならない」となったら、日本の大学生でも関東上位クラスであれば、ブラジルやロシアといった世界王者クラス相手でもそこそこは戦えると思う。
セットをとるまでは行かないまでも10セットもやれば、2,3回は20点前後までは行けると思う。しかし、もし普通にガチの対戦となったら、50セットやって1回20点とれたらたいしたもの、というレベルだろう。まぁ、このへんは実際にやってみないとわからないので、何とも言えないのであるが・・・


たぶん特に違うカテゴリーのチームが戦う時は、サーブというものが重要になるはずである。


まぁ、この辺は野球でいう投手力と打撃力にたとえられると思う。高校野球を見てもわかるように、野球でまず大事なのは投手力。高校生でいくら打線が強くても、投手がイマイチではなかなか勝ちあがれない。投手力が高い=サイドアウトを取れることが優先順位としては高くなる。ただやっぱり投手だけ良くても勝てないわけで。


やっぱりこれからの日本に求められるのはサーブ力。強いサーブが打てれば、ふだんからそれを受けることによって、サーブレシーブ力も高まるだろう。


なんだかんだ言って打線は水物のごとく、サーブは水物なんですけどね。