Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

多才なバレーボール監督



目下5位とワールドカップに旋風を吹きおこしているイラン代表。
日本のみならず、セルビアポーランド、アルゼンチンを撃破し、4勝1敗。日本と同じく、これからさらに強豪とのゲームが続くが、ここは是非、ポディウムにのぼって、日本のOQTを楽にしていただきたい。さすがにそれは無理か・・・


やはりこの成績というのは、この春監督に就任したヴェラスコ監督の功績が大きいだろう。
ヴェラスコ監督はアルゼンチン人であるが、かつてイタリアを世界一に導き、ベルナルディ、ガルディーニ、カンタガッリ、ゾルジらを擁する世紀一のチームを作った名将としても知られている。


実はこのヴェラスコ、チェコ代表やスペイン代表など数多くのチームで指揮をとっているが、2000年前後には、バレーボールを離れ、サッカーセリエAラツィオインテルでスポーツディレクターの職を勤めていたキャリアを持っている。正直、イタリア語の微妙なニュアンスがわからないのであるが、おそらくGM的なものと考えて良いだろう。当時、ラツィオには、ヴェロンやシメオネ、アルメイダ、クレスポなどなどアルゼンチン人選手が多かったのも無関係ではないだろう(むしろヴェラスコが連れてきたのか?)。やはり、イタリアを世界一に導いた組織構築力などを買われての事なのだと思う。


そして同じようにバレー監督出身ながら、他のスポーツ界で活躍しているのが、セリンジャーの後を受け継ぎ、アトランタでオランダ代表を金メダルに導いたヨープ・アルベルダだ。ブランジェ、ズヴェルフェル、ファンダールミューレンラらを擁し、オリンピックの後にバレーボールを離れ、オランダスポーツ全体を統括する職に就き、オランダ全体のスポーツ強化に貢献した。その後はあのヒディンクに請われて、ロシア代表のGMも勤め、2010年には自転車チームの監督にもなった。もうなんでも来い状態である。最近、ググってみたら今度はオランダのスケート協会が接触中であるというニュースも見かけた。


かつてバレー界で活躍していた方が、他の業界でも能力を発揮しているのを見るのは、やはりうれしい。やはり名将というのは、どこへ行ってもそれなりの成果を収めるのだろう。そして近い将来、間違いなく全日本も外国人監督に強化を託す日がくるのだろう。その日を楽しみにしたい。


しかしながら、堺屋さんの話ではないが、今のバレー界に根付く根本的な問題は人事の問題ではなく、体制の問題なのだ。