Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

How many time's the charm?(何度目の正直?)



「代表の強化のためには国内リーグの強化が不可欠」という言葉はお題目のように常に語られるし、実際そうなのだろうとは思う。
ただ、バレーボール発祥の国であるアメリカにプロリーグはないにも関わらず国際大会では好成績をあげることは、どういう意味なのだろうと思うところはある。確かに、アメリカ男子は長いスパン、少ない選手で強化を進め、新顔が加わるというのは1年に1、2人だ。これが国内リーグがないからだと言われればそうなのかもしれない(単に選手のパイが小さいというところも否定できないが)。


そして今、何回目になろうか、アメリカでプロバレーリーグを成功させようという機運が高まっているようだ。
USAV Awards Sanctioning for Pro League
過去、アメリカは何回も失敗している。計画が途中で頓挫したこともあったし2年目に入れなかったこともあった。その要因がどこにあったのか、私の無知ゆえよくわかっていない。やはり単純には4大スポーツが偉大すぎるという部分もあるだろうし、大学スポーツが盛んだからという部分もあるだろう。


先ほどプロリーグはないといったが、実際は今年から新たなPremier Volleyball Leagueが立ち上がり、いくつか試合をこなしている。来年から本番モードとなるようだ。現在は女子のみだが、将来的には男子も開催することを表明している。
Welcome to the USA PVL!  A Regional Indoor Pro League sanctioned by USA Volleyball!


しかしながら、あのロイ・ボールは下記ロシアでのインタビュー内で否定的な意見を示している。要点を抜き出すと、

私はバレーボールがアメリカではニッチのスポーツであると確信している。
まずはじめに(インドアバレーボールは)アメリカ人のメンタリティにあっていない。あまりにも複雑であるため、試合を理解するための原則と基礎をわかっていない。第二に女性のためのスポーツだとみなされている。アメリカではほとんどのスポーツ視聴者は男性だ。彼らの網膜にはビーチやビキニが焼き付いている。
(中略)
ポイントは、私がロシアにいたとき、誰もが私を知っていたということだ。ジバがイタリアでプレーしたとき、皆、彼をよく知っていたし、プレーしているという事実に興味を持っていた。ベルナルディポーランドで監督をしていることは誰もが知っている。アメリカでは、ジバもベルナルディもミハイロフも誰も知られていない。私ですら知られていない。見慣れた顔もなくルールも理解されていないスポーツに誰が興味を持つだろうか。
Ллой Болл: "Зачем американцам этот волейбол?" / Общее / VolleyballNews.ru

アメリカ生まれのスポーツにメンタリティがあってないもくそもないだろという部分はあるが、実際バレーボールというのはアメリカで興ったものの発展したのはアジア、ヨーロッパによってであるという部分も否定できない。


9月21日からFIVB総会がアメリカ、アナハイムで始まる*1。この総会で次期会長選が行われ、あのダグ・ビルが立候補している。
正直、このタイミングというのは何かを感じさせるタイミングでもある。


また成功するにせよ、頓挫するにせよ、その成り行きをリアルタイムで見届けられるというのはなかなか楽しみなことでもある。

*1:ファーストタッチのダブルコンタクト基準の変更あたりもここで決まるのだろう