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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

ロドリゴの決断



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Sem clube, Rodrigão vive indecisão: seguir na quadra ou ir para a praia | globoesporte.com


世界中にはいろんな悩みがあるもので。


ロンドンで銀メダルを獲得したブラジルチームのメンバーであったロドリゴが、2012/13シーズンの所属チームが決まらずビーチに転向するようだ。
ロドリゴといえば、野人のような風貌からは想像できないほど高い打点から器用にコースを打ち分け、そのターン打ちとブロックはまさに絶品といえる稀代のミドルブロッカーである。
普通であれば、放っておかれる選手ではない。しかしながら、以前紹介したことのあるスーパーリーガの選手登録制度による問題により、どのチームも手を挙げなかった。再度簡単に説明すると、戦力の均衡などを図るために各選手には実績などに応じて、協会が決めた1点〜7点のポイントが割り振られる。そして、コート上の選手の合計は32点以下でなければならないというもの。
ただ個人的にどうしても計算が合わないチームなどもあるので、細かいルールまでは把握しきれていない。


選手ポイント表(pdf)


ちなみにブラジル人でも外国人でも海外からの加入に関しては、初年度は0点になるらしい。要するにブラジル人が帰ってきやすいルールを作っている。そういったあたりもパナソニックに年々、代表定着一歩手前級の選手が入ってくる要因となっているのかもしれない。1年でも海外に出てしまえば、ブラジルに帰ってくるときは、ポイントが考慮されないため引く手あまたになるのだろう。


今回、問題のロドリゴはトップの7点。7点の選手は最高3人までしか獲得することができないというルールも相まって今回のことに発展した。すなわちロドリゴはいい選手がゆえに所属するチームがないのだ。彼が5点ないし、6点の選手であったならば手を挙げるチームもあったかもしれない。
このルールは確かに戦力均衡という意味ではよいルールなのかもしれないが、今回のようにトップに到達した選手のブラジル国内の進路を狭めるというのも問題であろう。ジバがアルゼンチンに行くというのも、ここいらの問題があったのかもしれない。


もちろんロドリゴにはトルコやロシア、イタリアといった海外からのオファーは当然あった。
しかしながら、彼は生まれた地で家族とともに生活することを選んだ。当初は、地元に新しいクラブチーム作るためにスポンサー集めもしたというが、やはり個人の力は小さかった。


記事中にあるように過去、インドア、ビーチ両方でオリンピックの金メダルを獲得した選手はカーチ・キライだけである。ブラジルには素晴らしいビーチの選手が多く、難しい話かもしれないがぜひ二人目のレジェンドを目指していただきたい。