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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

脅威のダークホース、スロベニア




photo by CEV

現在開催中のヨーロッパ選手権は、きょう決勝を迎える。
決勝の組み合わせはフランス-スロベニア。
ワールドカップに出たポーランド、ロシアは準々決勝で敗退。イタリアも準決勝で敗退し、あいかわらずヨーロッパのレベルの高さというか、群雄割拠さを如実に表した結果となった。
今日は準々決勝でポーランド、準決勝でイタリアを破り、初の決勝進出を決めたスロベニアにスポットをあててみたい。
スロベニアはイタリアのすぐ右上に位置する旧ユーゴスラビアの国。
FIVBランクは39位。いかにこのランキングがあてにならないかがわかるだろう。


バレーでスロべニアなんて聞いたことはない方がほとんどであろう。
ちなみにスロベニアの前の前の監督は現JTサンダーズ監督のヴコビッチ氏である。
近年非常に力をつけてきているチームで、多くの選手が国外のトップクラブでプレーしている。
やはり特に両サイドのウルナウトとチェブル(まだ若いけど)はヨーロッパでもトップレベルの実力があり、ウルナウトは今季からトレントに移籍、チェブルはマチェラータに。オポジットのガスパリーニはフランスのパリバレー。セッターヴィンチッチもフランス、ミドルのパイェンクはトルコでプレーする。あとはサイドの控えのシュケットもイタリア。


素質ある選手がいながら、近年なかなか結果を出し切れないという状況が続いていたが、今年の頭にジャーニを監督に招へいし、春先のヨーロッパリーグを優勝した。夏の間にもレベルの高い練習試合を多くこなし、このヨーロッパ選手権でもいい結果を出すとは思っていたが、さすがに決勝まで来ると思っていた人はほとんどいなかったのではないだろうか。
ヨーロッパ選手権の下剋上で思い出すのは2007年のスペイン。ほとんどノーマークだったスペインが優勝した。その時もイタリア人監督アナスタージ。少し再現を期待してしまう。


格上のチームを破っている要因はやはりサーブとブロック。準々決勝ポーランド戦では12本のエース、準決勝イタリア戦では8本のエースをあげ、総力差を相殺したように思う。


フランス-スロベニアの決勝は日本時間深夜2:45から。どちらが勝っても初優勝となる。