Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

オポジット論



別に「論」でもないが、思うことをつらつらと。

オポジットに入るのは、昔はどこを見ても、いわゆるライト的選手が多かった。
ライト的選手というのは、3つの言葉で特徴を表すならうまい、うまい、うまいという選手。サーブレシーブの中心で、鋭い時間差を打ち、華麗にトスまで上げちゃう*1
そんなオポジットがいわゆるスーパーエースにシフトしてきたのは、そういった上手い選手がいなくなったからというのもあるし、いくつかの理由が考えられる。

おそらく最初のオポジットスーパーエースパワーズだと思う。
サーブレシーブがレフト2人でとれる時代になってしまった当時、呪縛から解き放たれたサイドの余り選手は当然のごとく、打てればいいという考えになるのは当然の帰結。しかもセッターの後ろにいるわけだから、あまり精度の高くないトスでもガンガン打てる選手という事にもなるだろう。しかもリードブロックは時間差という攻撃を世界の檜舞台から閉め出した。
またラリーポイントシステムはサーブの強力化を招き、チームが乱れた時、コンビじゃない方法で確実に点をとれる方法を求めた。それがオポジットスーパーエース化を助長した。もちろんリベロ制にも原因はある。


さて、現在、オポジットは以下のタイプに分けられる

前述の通り、打てればいい選手。ライトから打つ機会が多いから、左はもちろん有利。
高校生でオポジットスーパーエースにしてるチームはあんまり上位まで行かない。
その心は、セッター前衛の時がきつすぎる。半分決まるスパイカーが3人いれば話は別。一昨年の東亜とか。
大学生でもオポジットスーパーエースにしてるチームはあんまり上位まで行かない。
その心は、別にスーパーじゃなくてもスパイクが決まるから。それほど強いサーブもないし、今、大学のディフェンスレベルは大して高くない。

打って守れてつなげる選手がオポジットに入る。中途半端なスーパーエースをおくよりは、ミスの少ない選手を置いた方がチームの循環がよくなる。
昔はいーっぱいいたけど近年で言えば、荻野選手、東海時代の金子選手くらいがぱっと思い当たるこのタイプ*2

  • レシーバー寄り

完全なレシーバーというのは中学、高校ではまだまだ多く見られる。
上のカテゴリでレシーバー寄りの選手をオポジットに使う理由はただ一つ。スーパーエース「的」選手がライトから打てないというパターン。柴小屋君早稲田時代の松永君とか、和井田君-阿部君(呉屋君)とか。

  • その他
    • 高速化
      • 11Vの東レ。越谷選手の高速ライト攻撃は当時相当の衝撃だった。
    • ツーセッター
      • 省略


さて近年、ヨーロッパでは、センターの選手がオポジットに鞍替えするのが、軽くトレンド。フェイ、オムルチェン、コイストラ。
Dクイックのようなライト平行を打ち、強力なブロックで相手エースをロックアウトする。もうすぐ全世界的にこのオポジットにブロッカーという新しいタイプが流行るかもしれない。富松選手、再コンバート行けまっせ。*3ダブルクイックとかとんと見てないなぁ。

*1:○○ブルーみたいのが、ごろごろいたんだろうなー

*2:レシーバー寄りといえなくもないわけだが

*3:そもそもティモンズはセンターだったわけだし