壊れる準備
今までに多くの大会、多くの試合を見てきているが、チームの壊れ方まで計算しているチームは数少ない。
たとえば建物などでは地震などでの全壊を防ぐためにわざと強度的に弱い部分を作って、被害を最小限にする設計をするという。
吊り橋などでもメンテナンスが楽になるから、弱くなるところを作って、そこの疲労具合で全体の状態を確認するとかきいたことがあるような。
チーム球技スポーツでも、最高の状態であれば非常に強いチームを作ることはそんなに難しいことではないように思う。
ただチームは必ず崩れる局面が発生する。もちろん壊れにくいチームを作ることが重要であるが、このチームはどこから崩れて、それに対してどういう対応をするという準備までしているチームには感嘆する。
たとえば今年の東海であれば、それはオポジットだったし、去年の東レであれば、今田選手のポジションだったように思う。
そのポイントが上手く回っているうちはチームが壊れることはまずないというサインになるし、崩れはじめてもそれはわかっているので、対応の準備ができる。
それをせずに最高時の強さばかり追っていると、崩れるポイントが多数にのぼり、気付いた時にはチームが全壊ということも少なくない。
今年の大学リーグであれば、明治なんかがこんな感じだったように思う。