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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

奇妙な2枚替え



先週のVリーグ京都大会、日曜日のJTFC東京戦において、かなり特異と呼ぶべき種類の選手交代が行われたようである。なかなか類をみないものなので、最近なかなか更新がされない歩観n普及さんのスタイルをお借りして、記録しておく。

これはあくまでもライブスコアを見ながらの8割がた想像なので、違っている場合はご容赦願いたいが、ほぼ正しいと思われる。
問題の選手交代を行ったのは、現在1勝13敗の8位、FC東京。2セット目と3セット目で同様の交代を行った。
これはいわゆる2枚替えに分類できる種類の交代なのだが、対角の選手を替えるのではないという点が非常に興味深い点である。
それでは、順を追って見ていこう。

それは2セット目の19-20でFC東京がサーブの局面から始まった。まずサーブを打つ外国人選手ブリンクマン選手に替えてセッターの山内選手、セッターの山岡選手に替えて、サイドの三上選手がコートインした。ライブスコアを見ていたこの時点では、正直この交代のもつ意味がわからなかった(まぁ、今でも真意という意味では計りかねるがそれは後述)。ピンチサーバーで山内選手を入れるというのはなんとなくわかるのだが、ただそれでは、山岡選手を外す意味がわからない。
通常の2枚替えであれば、この次の前田選手のローテで山岡選手に替えて三上選手、前田選手に替えて山内選手に替えるのが一般的である。が、サイドアウトをされても戻る交代がされなかったので、上図の右のような隊形でサーブレシーブをしたと思われる。ライブスコア上ではわからないが、この後のことを考えれば、サイドアウトされた時点で伊東選手に替えて、リベロを入れたという想像は難くない。

次のローテでは、前衛に三上選手と鎌田選手というレフトの選手が2人並ぶことになるのだが、鎌田選手はオポジットもこなせる選手なので特に問題はない。この交代は後になって考えてみるとFC東京というチームが特徴の似たタレントを多く抱えているからこそ出来た戦術である。

もう一つ回って、伊東選手がリベロと替わって上がってくるわけだが、ここで阿部選手をワンポイントで投入していた。こうすることで三上選手を本来のレフトポジションに回すことが出来る(三上選手は大学1年の時はライトだったなあ)。
上図右は例によってサーブレシーブフォーメーションだが、この時JTのサーブはフローターだったのだが、どのような隊形をとったのか想像が付かない。最近聞く話によるとブリンクマン選手のクイックがセミ系統の高さになって、伊東選手がクイックを打つ場面もあるということなので、伊東選手がサーブレシーブに参加せず、クイックに入り、5枚攻撃をしたのかもしれない。もしくは鎌田選手or前田選手にリベロを入れるのが妥当と言えば妥当。

最後、山内選手が前衛に上がったところでブリンクマン選手を戻した。このサーブの局面ではコート上にセッターはいない。
そしてサイドアウトを取られたところで三上選手に替えて、山岡選手を入れることで通常の隊形に戻る。
第3セットも伊東選手が野中選手、前田選手が阿部選手だったが同様の変則2枚替えが行われた。

まとめ

はっきり言って私が浅学なのでしょう。この交代の意図がまったく計りかねます。
普通に2枚替えした方がどう考えても効率的です。わざわざこの変則2枚替えを行うメリットを挙げられる方がいたらご意見いただけたらと存じます。