バレーボールのコート言語
バレーボールは展開が早いスポーツですから、コート上で使われる言葉はどんどん短くなります。
女子でよく使われるコートネームもその一例でしょう。男子でも外国人選手には愛称が多く使われています。
ボヨビッチ→デキ、ゴメス→ハリー、エンダキ→JPなどなど。
選手間でのコミュニケーションに使われる言葉はチームによって千差万別ですが、主に審判へのアピールに使われる言葉は不思議とどこでも似たようなものに感じます。むしろ共通語として成熟しているのかもしれません。
ネッチ
「タッチ・ネット」→「ネット・タッチ」の略語。現場ではネッチが基本な気がします。外国の選手はどう言うのでしょう?
ワンチ
ワンタッチの略。略してもたいして短くならないのに結構使いますね。アウトになったボールがブロックに当たったか、当たっていないか、微妙な時、よく見られます。用例「ワンチあるよ!」
ノー
ワンチとは、逆にブロック側がスパイクボール触っていないことをアピールするときに使用します。当たっていても微妙であれば基本は「ノー!」と叫んで喜びます。演技が上手い人とえらく下手くそな人がいます。
ドリ
「ドリブル」(ダブル・コンタクト)の略。相手が怪しいハンドリングをしたとき、審判にアピールするためによく使われます。用例「完璧ドリだよ」。ファースト・タッチにはダブルコンタクトの反則は適用されないのですが、たまに熱中して相手の1本目に対してアピールすると、恥をかいてしまいます。
よっつ、フォー
「オーバータイムス」の意。相手のアタックがブロックに当たったか、ネットに当たったか微妙な時、ネットを越えていないとアピールするときによく聞かれます。そういう意味で対義語は「当たった」「あるある」でしょうか。
ホール
「ホールディング」の略ですね。ドリブル同様、審判にアピールするときに無意識に叫んでしまいます。用例「ホール!ホール!」
アウポジ
「アウト・オブ・ポジション」の略。なかなか審判はこの反則で笛を吹いてくれないので、地道に審判の近くでつぶやきましょう。用例「S1アウポジしてるよ」
パッシ
「パッシング・ザ・センターライン(ペネトレーション・フォールト)」の略。選手が相手のコートに入ってしまう反則です。昨年のルール改正でなんともわかりにくくなったのですが、意外とよく見られるのはアタックとかブロックではなく、セッターがネットから離れたボールに移動する際に、蹴る後ろ足がラインを踏み越える局面です。6割は黙認されてるように思いますが。