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きょうのセッターその25 ハン・ソンス



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最高年俸になるとハン・ソンス(大韓航空)の6億5000万ウォン(約6500万円)
韓国バレー界の“貴公子”ムン・ソンミンに日韓Vリーグのことを聞いた!!!(慎武宏) - 個人 - Yahoo!ニュース

おそらく世界中の現役で最も年棒の高いセッターとなると、ハン・ソンスということになるだろう。
韓国の相場自体が他の国より高いのだが、セッターが一番給料が高いというのもなかなか珍しい。それだけ価値のある選手ということだろう。
基本的にはバレーボールはサイド、もしくはオポジットの選手が一番高く、ミドルとセッターはほぼ同じかセッターが少し高く、リベロが一番給料は安い、という傾向にあるようだ。
もちろん唯一ブルーノ・レゼンデがこれ以上の給料をもらっている可能性はあるが、それ以外の選手は遠く及ばないであろう。


ハン・ソンスは1985年生まれの35歳。大学卒業以来、大韓航空に所属している。
若いころは同期のユ・カンウ(サムソンにレオナルドがいたころのセッター)のほうが評価が高く、ドラフトでの指名もユのほうが先であった。ハン・ソンスが大韓航空に入った後も、ユ・カンウとの2対1のトレード話が出たりと、そこまで順風満帆なキャリアではない。
シン・ヨンチョルが大韓航空の監督になってあたりからハン・ソンスは頭角を現し、代表チームの正セッターになった。大体2010年ごろ。


そのあと兵役に入るのだが、2014年のアジア大会には軍属のまま出場。これは他の競技でもあまり例がないらしい。それがどれくらいすごいことなのか、ちょっと実感としてわかないが、いろんな記事を見るになかなかすごいかなりの特例だったようだ。
お正月の東京五輪のアジア予選では準決勝でイランにフルセットと肉薄したが、マルーフの老獪な時間稼ぎにやられてしまった。


「セッターは背中を汚せ」(それくらいボールの下に入り込んで自分を犠牲にしてセットしろの意)という格言を聞いたことがあるが、ハン・ソンスのアンダーハンドセットはほとんど見たことがない。ちょっと転びすぎじゃないかいという場面も多いが、韓国のセッターはそういった身を粉にする選手が多い。


今年大韓航空は以前オーストラリアなどで指揮をとったサンティッリが、おそらく韓国男子では初めて外国人監督として就任するが、大韓航空がどのように変化するか、とても楽しみである。
ちなみに前述の若いころ、ハン・ソンスより評価の高かったユ・カンウが現在の大韓航空のセカンドセッターを務める。歴史のめぐりあわせというのはなかなか面白いものである。