Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

2010世界選手権3日目



昨日で1次ラウンドは終了。2日空いた30日から第2次ラウンドが始まる。

A組

日本-エジプト 3-2(32-34,23-25,25-19,25-17,15-13)

もうね神様、仏様、米山様。僅差ながら2セット落としたあとのない日本の窮地を救ったのは川合さん曰く「ブラジルみたいなやつ」185cmのスパイカー。もう植田さんは日本に帰ったらすぐに米山選手の実家に行って、彼を産み育てたご両親に挨拶する必要があるだろう。高校時代に彼を育てた萩原現強化事業本部長にも頭を上げられない、きっと。3セット目途中から出た米山選手はスパイクにサーブにレシーブにつなぎに大車輪の活躍。ただそれ以上に大きかったのが、彼と富松選手の投入によって、同じ東レであるセッター阿部選手の精神的安定が図れたこと。彼らが入って以降、阿部選手は見違えたようだった。昨年あたりからリーグでも阿部選手は勝負どころで米山選手をこれでもかぐらい多用して、僕にこいつらデキてんじゃねーか?と思わせるくらいのホットラインを形成していた。米山選手のパイプをあんなに使うセッターなんて世界で阿部選手ただ一人だろう。
なにより勝った3,4セットで大差をつけたのが大きかった。あと2点とっていれば、とられていなければ2位上がりだったのだが、結果的には3位上がりで2次ラウンドの対戦相手がフランス、アルゼンチンで良かったように思う。ロシア、スペインとやるよりは。
ただセット率では日本が一番下。もちろん得点率で決めるのがルールだし、おかげで日本も勝ち上がれたので文句はないが、矛盾は感じる。

イタリア-イラン 3-2(25-21,25-10,21-25,26-28,15-13)

いやいや、ひやひやさせられた。何点差つけたところでイランが勝ってしまったら、せっかくの日本の逆転勝利は水の泡。日本の運は今かなりキテる。スタッツだけ見れば、イタリアの主力がモチベーションを欠いていたように思う。まぁ、3戦目ではよくある話。イランも日本戦見る限り、マルーフにそこまでのキレがなかったように感じた。バレーの神様は今度はいずこへ。

順位 1位イタリア 2位エジプト 3位日本 4位イラン(敗退)

B組

スペイン-チュニジア 3-1(25-23,25-22,25-27,25-23)

チュニジアがちょっとひやひやで3位通過を決定。スペインは5人が10点越えとバランスの良い試合だった。

キューバ-ブラジル 3-2(34-32,18-25,23-25,25-21,15-12)

ついにキューバがブラジルの牙城を崩した。キューバのメンバーが入れ替わってから、ブラジルに勝つのってこれが最初?17歳レオン君が24得点、オポジットエルナンデスが28点の活躍。ブラジルもムーリオが24点の奮闘ながら、試合最後はスタミナ切れか?この試合はどうにかして見たいなー。

順位 1位キューバ 2位ブラジル 3位スペイン 4位チュニジア(敗退)

C組

オーストラリア-カメルーン 1-3(25-21,22-25,21-25,19-25)

エンダキ擁するカメルーンがオーストラリアに勝って、2次ラウンド進出を決めた。エンダキ選手がFIVBの記事になっている。JPというのは日本でついたあだ名だそうでそれをシャツネームとして使っていると。そのほか抜粋するとエンダキ曰く「日本に行って、バレーボールがうまくなった。堺のスタッフに感謝したい。」「暇な時間には阪神タイガースの試合を見てる」「イチローはマジシャンだ」とのこと。うれしいこといってくれるなー。もう4年目?バリバリの日本人だ。

プエルトリコ-ロシア 2-3(25-21,14-25,21-25,25-23,11-15)

ここもお互い進出を決めている同士の対戦だが、ロシアが2セット終了時点でメンバーを落としてこの結果に。セッター以外全員得点というのはなかなか見られるものではない。プエルトリコもソトが奮闘したが、一歩及ばず。

順位 1位ロシア 2位プエルトリコ 3位カメルーン 4位オーストラリア(敗退)

D組

メキシコ-ヴェネズエラ 3-0(25-22,25-20,25-20)

2次ラウンド進出をかけた試合はメキシコに軍配。メキシコは下馬評では24チーム中、一番弱いと思われていたが、健闘。

アメリカ-アルゼンチン 3-1(22-25,27-25,25-22,25-20)

プリディーが20得点の活躍でアルゼンチンを破った。アメリカはなかなか仕上がってきた感がある。結果アルゼンチンが日本と対戦することになった。コンテ、キロガ、ペレイラ。この3人のサイドスパイカーをバランスよく使ってくる。それを止められるかがポイントになるだろう。

順位 1位アメリカ 2位アルゼンチン 3位メキシコ 4位ヴェネズエラ(敗退)

E組

ブルガリア-チェコ 1-3(23-25,25-27,30-28,25-27)

別にメンバー落としているわけでもないブルガリアだが、チェコに敗戦。まさかの3位通過となった。すべて2点差の接戦ゲームで、チェコのバランス良い配球が勝負どころでブルガリアをかいくぐったのだろう。やはりブルガリアはセッターかなー。

中国-フランス 0-3(17-25,20-25,19-25)

順当にフランス。フランスも主力をスタートでは出したが、徐々にメンバーを落とした。1位通過を決めたフランスが日本の2次ラウンドの相手となった。

順位 1位フランス 2位チェコ 3位ブルガリア 4位中国(敗退)

F組

ドイツ-カナダ 3-0(27-25,25-22,25-20)

勝利が絶対条件のドイツがカナダに勝利。グロゼル、クロムと駒はそろっているだけにまだまだチャンスはある。

セルビア-ポーランド 1-3(19-25,18-25,25-21,23-25)

ポーランドが3勝で1位通過を決めた。セルビアも続くラウンドの組み合わせを考えてか、無理に勝ちには行かなかった。正解であるとおもう。

順位 1位ポーランド 2位セルビア 3位ドイツ 3位カナダ(敗退)

以上3日間の結果を受け、2次ラウンドの組み合わせは以下のようになった。

G組 ドイツ(F3) プエルトリコ(C2) イタリア(A1)
H組 セルビア(F2) メキシコ(D3) キューバ(B1)
I組 ロシア(C1) スペイン(B3) エジプト(A2)
L組 チェコ(E2) アメリカ(D1) カメルーン(C3)
M組 フランス(E1) アルゼンチン(D2) 日本(A3)
N組 ポーランド(F1) ブルガリア(E3) ブラジル(B2)

N組、何という死のグループ。前回世界選手権1位2位3位のチームが同じプールに。ここから1チーム落ちるとはなんともったいない。
他のグループはまぁ、なんとなく結果が読める組み分けになった。