Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

得点経過からサイドアウト率を計算する



昔から、ライブスコアの得点経過を見れば、サイドアウト率の計算は出来たのですが、新しいVスコアはなんか見やすい感じもするので、ちょっとサイドアウト率の計算方法を紹介します。好きこのんでここに足を運んでくださるような方からしたら、何を今更と思われるかも知れませんが。
ちなみに、いつも僕がこんなめんどくさい計算してるわけじゃないですからね。


右図がVスコアで見られる得点経過です。このセットは左のチームが25-20で勝っています。得点の入った方に線が振れ、連続得点はそのまま自チームの側で真下に振れるという仕組みですね。記者さんなんかもよくこの形式で試合の記録をつけるそうです。では実際にサイドアウト率を計算してみましょう。


サイドアウトとは、サーブ権を相手から奪うこと。サイドアウト率とは、それが出来る確率ということになります。
つまり「相手サーブ権時の得点率」ですね。「連続失点阻止率」といってもいいでしょう。サイドアウト制で考えると、サイドアウト率が100%のうちは、相手に1点もとられません。

バレーボールの得点パターンは4つに分かれます。まずはそれを分類してみます。

1.相手サーブ権時の自チーム得点
2.相手サーブ権時の相手チーム得点
3.自チームサーブ権時の自チーム得点
4.自チームサーブ権時の相手チーム得点

の4つです。あたり前ですね。

サイドアウト率は相手サーブ時の得点率なので、求める式を上の4つのパターン番号で簡単に言うと「1/(1+2)×100」となります。


もう一回図を見て、左チームを中心に考えた時、この図中での「/(左下斜め線)」は4つの分類のうち「1」を、「\(右下斜め線)」は失権なので「4」を「左側の直線」は連続得点なので、「3」を、「右側の直線」は連続失点「2」を表しています。


つまりこの図から左チームのサイドアウト率を計算するには、/(左下斜め線)÷((/(左下斜め線)+右側の直線)×100を行います。
図から拾ってみると「14÷(14+6)×100」なので、サイドアウト率は70%と言うことになります。
ちなみにBチームのサイドアウト率は「14÷(14+10)×100」なので、58.3%。
そして、一方のチームのサイドアウト率がわかるともう一方のチームのブレーク率がわかります。ブレーク率はサーブ権保有時の得点率。言い換えるなら「連続得点率」。
100%−(左チームのサイドアウト率)は右チームのブレークポイント率となります。

  サイドアウト率 ブレーク率
左チーム 70% 41.7%
右チーム 58.3% 30%

当たり前ですが、サイドアウト率とブレーク率の合計が100%を越えるとセット取得となります。
かといって、サイドアウト率が相手より低くて、セットを取得することはあり得ません。表裏一体なのが、バレーボールです。


大逆転のゲームとか5点、6点を一気にお互いがとるようなセットはサイドアウト率が低く、ブレーク率が高いゲーム。
サイドアウトの応酬で1点づつ点が入るようなセットは当然ですが、サイドアウト率が高く、ブレーク率が低い結果となります。


一概には言えませんが、一般的には両チームのサイドアウト率の合計が高いほど、レベルの高い試合といえます。小学生などではブレーク率がサイドアウト率を上回る、すなわちサーブ側の得点確率の方が高いこともあります。
僕がよく使うがっぷり四つの展開というのは、この両チームのサイドアウト率が高い試合のことを言っています。
得点経過をずっと残しておかなくても、両チームのサイドアウト率だけ記録しておけば、だいたいのセット展開はあとからでも試合展開は容易に予測出来ます。


わかりづらくて申し訳ない。修行が足りないようです。