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Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

幻でないリベロセッターシステム



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この動画を見たときに素直に感動しました。
以前、「幻のリベロセッターシステム」という記事を書いてリベロセッターシステムのチームを懐かしんだのですが(ルールの記憶があいまいだったので消してしまいました)、まさか現存しているとは。


消してしまったので、前記事を要約すると、リベロがフロントゾーンで指を使ったオーバーハンドで上げたトスを打ってはいけないのは、リベロをセッターにしてしまうのを防ぐため。
もしこのルールがなくてリベロをセッターにしたら、常にセッターが後衛の、ワンセッターだけどツーセッターみたいなことができるから面白いよねという記事だった。


そのリベロセッターシステムを実際に使っているチームがいたんです!!
このリベロセッターシステムを用いているのはパッラボーロ・クロイツリンゲンというチーム。
名前的にはイタリアのチームっぽいけど、スイスの4部のチーム。
クロイツリンゲンは地名でボーデン湖の対岸にはフリードリヒスハーフェンがある。


では、この革新的なシステムを解説していきましょう。基本的なチーム構成としては一般的なバックオーダーのチームのセッターが入るポジションのところにウイングスパイカーが入っているというだけの話。クロイツリンゲンはこのポジションに守備的な選手を入れています。単にオポジット的選手で対角を組むというのも一つの手ではありますが、いかんせんレセプションの手数が減ってしまうので仕方がないのですね。
クロイツリンゲンはミドルにリベロを入れていますが、オポジットに入れるというのも面白そうではあります。


そもそもこのリベロセッターシステムではセッターを基準にしたローテーションの定義ができないのですが、リベロがポジション1に入るときを便宜的にLS(リベロセッター)1ローテとします。ビデオでも同様の分類で3ローテにわけていますが、一応6ローテ分の解説をしてみます。
各ウイングスパイカーは図のように反時計回りに番号を振りました。WS2,4の選手は一般的なサイドの選手。WS3の選手はサーブレシーブに入らない実質オポジット的な役割をする選手。WS1に入るのは先ほど述べた守備的な選手。


もちろんリベロがオーバーハンドでセットアップをするのは、バックゾーンのみ。ライン際でジャンプしてセットアップしてクイックも当たりまえのように打っているのが素晴らしい。


では各ローテを見ていきます。

LS1ローテ


さぁ、さっそく出ました2枚パイプ。このシステム最大の利点。5枚攻撃が常にできるという素敵さ。
若干ごちゃついてる気がしないではないですけどね。

LS6ローテ


クロイツリンゲンではこのWS1の選手がパイプに入らないので残念ですね。まぁ、実質リベロみたいな扱いの選手なんだと思います。
これっていわゆるバックオーダーのS1ローテとほぼ同じなんですね。セッターの位置が違うだけで。

LS5ローテ


これもリベロセッター以外はバックオーダーのS6と同じ。ただリベロがフロントオーダーのS5状態になるので、ちょっと大変ですね。
で、動画の最後の方にリベロがホントにリベロしてる場面があるんですけど、WS1のところに交替で別のセッターを入れるとあら不思議、あっという間にオーソドックスな5-1システムに元通りになるんですね。複雑そうなシステムですけど、簡単に使いわけができちゃうわけです。

LS1-2ローテ


ホントはS4というところですが、リベロは前衛に行かないので、LS1の2パターン目ということで。
これはバックオーダーのS5と同じですね。

LS6-2ローテ


また2枚パイプ復活ですね。
WS3の選手は実質オポなので、WS2の選手が中に切れ込んで、WS3がバックライトをうつというのも面白そうですね。

LS5-2ローテ


どうしてもこのフロントオーダーのS5的なセッターの位置が2ローテも来てしまうのが弱点ですね。もちろんセッターがネット際のボール扱えないのが最大の弱点ですけど。
フロントオーダーをべースにしたら、もうちょっと面白そうなんだけどな。



この試合をフルで見たいところです。
前述のようにフロントゾーンでセッターがオーバーを使えないというのはなかなか弱点になります。あとミドルがサーバーの時にはコート上にセッターがいなくなってしまいますね。
ただこういうチャレンジングなチームというのはわくわくしてしまいます。
逆にオープンバレーで充分な中学生とかなら、実際に使ってみても面白いかもしれません。