Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

ペルージャのシルチ会長のキャラクターが強烈な件

ずっと気になっていたんだけど、もう我慢できない。
今日はペルージャの会長、ジーノ・シルチ氏をご紹介したい。


なんといっても今年のペルージャ、本気度が違う。昨季の準優勝がよっぽど悔しかったのか、すごい補強をしてきた。
その目玉はザイツェフ。アタナシエビッチがいるにもかかわらず、ザイツェフ。
そしてミドルにはセルビア代表のポドラスチャニンを補強。すでにイタリア代表ビラレッリ、ブティがいるだけに盤石。
サイドはアメリカ代表、ラッセルがすでにいるが昨季パドバで好成績を残したオーストリア代表のベルゲルを補強。
そしてセッターにはアルゼンチン代表のデ・セッコ。リベロは元代表のバーリと今年は優勝候補一番手でもある。
アタナシエビッチがこの夏手術をした影響でまだベンチ入りのみにとどまっているが、彼が復帰すればザイツェフをサイドにするのであろう。


ここまで例年中位下位のチームに苦しんだものの、全勝をキープしていたペルージャだが、先週の試合ではもちろん以前は最強であったものの近年面子では若干厳しいトレントを相手に1-3負けを喫した。
その試合後のシルチ会長の怒りに満ちた表情を見て思わずこれを書き上げてしまった。


youtubeより

いやぁ、悔しかったんだろうなぁ。
こんだけ補強してもダメかと思ったんだろうなぁ。


そもそもこのシルチ会長は何者ぞ。というところから始めよう。
彼は「シル・セーフティー・システム」の創始者であり、社長である。作業服や安全靴を扱うメーカーで日本で言えばミドリ安全とかジーベックとかのイメージだろう。
このシルチ会長が若いときに一人で始めた店が発展して、今では世界に羽ばたく企業である。
そんな一代でここまで会社を大きくした彼がバレーに手を出したわけだ。

とにかく喜怒哀楽が激しい

見てて面白くなっちゃうんだよね。下の動画は今季ザイツェフを獲得したときの記者会見。
いやぁ、うれしかったんだなぁというのがわかる。


その面白さで名物会長としてテレビに出ちゃうくらい。
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とにかく服装が派手

もちろんスーツの時はそれほどでもないが、服装がやたら派手。
VolleyFoto.it | Passione Pallavolo raccontata per immagini Photo Keywords: gino sirci

写真は貼れないが、リンク先ではヒョウ柄の服とか着てて、もう大阪のおばちゃんかという感じ。

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本人はそんなつもりないんだろうけど、なんかお茶目

とにかくね、だいたい拳握って写真に写っている。


これはオリンピックの時のイタリア代表選手の奥様方と。どれがどれだったかな。


CMに自分で出ちゃう

そんな強烈なキャラクターですから「シル・セーフティー・システム」のCMには当然、自分が出ます。
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ピップエレキバンよろしく出たくなっちゃうんだろうなぁ。
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選手じゃないけど、そんなシルチ会長にも注目である。

ブラジルキリンのユニフォームが気合い入りまくりな件

どうも。バレーシューズ探偵のほかに、ちょっと変わったバレーユニフォーム評論家も始めたいと思っております。


今日ご紹介する変わったユニフォームは、今シーズンのブラジルキリン・カンピーナス。
ブラジルの100万人都市カンピーナスに本拠地を置く、その名の通りあの飲料メーカーのキリンの現地法人がスポンサードをしているチームです。
昨年は今年堺に来るウォレスらを擁して昨年はスーパーリーガ準優勝という成績を残しています。


今期布陣は代表メンバーではマウリシオ・ソウザ、五輪メンバーには入れなかったですが、リベロのチアゴ・ブレンドルがいます。
あとオポジットは以前ブレイザーズにいたロドリゴ・ピント。昨年に比べると戦力ダウンは否めないですね。



ちょっと気になって調べてみたら、向こうのキリンでは一番搾りも「KIRIN ICHIBAN」として販売されているようです。



閑話休題。ブラジルはまだリーグは開幕ではないのですが、今パウリスタというサンパウロ州選手権が行われています。
そのビデオを見たらそのブラジルキリンのユニフォームのインパクトに持ってかれました。
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というわけで、そのブラジルキリンの気合い入りまくりなユニフォームがこちら。





気合い入ってますねー。


これはブラジルキリンの発売するエナジードリンク「K」のPRのためのようです。


Kで気ってなんか意味あるんかいな。
CAMISA VÔLEI BRASIL KIRIN - K MASCULINA 2016/2017

そんなユニフォームはチームのwebショップでも購入できるようですが、おそらく日本には届けてくれないでしょう。キリンに知り合いがいればもしかしたらなんとかなるかも?
100レアルですから、3000円くらいでしょうか。安い!

ツーアタックが決まりやすい時・決まりにくい時


photo by FIVB

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ツーアタックが決まりやすい時

ミドルがセッターを横切った時

ブロードやレフト側からのCクイック、ライト側から回り込むクイックにミドルが入る場合、相手ミドルはほんの一瞬、ミドルに気を取られます。

控えセッターに変わって一本目

誰もするとは思いませんからねぇ。

すごく長いラリーの時

やはりラリーが長く続くと一人ひとりの集中力も散漫になりがち。かといって、苦し紛れはダメゼッタイ。

よくコミットする相手ミドルに対して、Bクイックに入った時

言わずもがなですね。ただレフトブロックが見えなくて、シャットーなんて一番あかんパターンです。

ツーが決まらなかった直後

勇気がいるところではありますが、かなり決まりやすいと思います。ただ、ブロックされた後やミスされたあとってのは厳禁です。
ツーをして相手が崩れてもう一回ツーアタックができる状況の場合という条件付きですかね。

チャンスボールの時

チャンスボールの時と一概にいうのも危ないのですが、やはりブロッカーはスパイカーに集中しますからね。

勝負どころ

かなり高確率で決まりますが、あまりおススメできません。まずかなり勇気がいります。勇気がいるということは挙動に出やすいということでもあります。
挙動に出やすいということはバレやすいということでもあります。あと、結局それで点が取れなかったときのチームとしてのダメージがあまりに大きい。
そして最も大きな問題は決めたところでスパイカーからの信頼度が下がるということです。なんだよ、そこで自分で決めに行くのかよと。
リオ準々決勝、ブラジル-アルゼンチンの一番の勝負所でツーをしたデ・セッコ。そしてそれを読んで拾った同じくセッターのウィリアム。しびれた~。
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ツーアタックが決まりにくい時

苦し紛れの時

返球がネットに近い時やセットができないときに仕方なくするツーは当然ながら決まりにくいです。
厳しいボールは無理してでも上げに行かなければなりません。

スパイカーの攻撃が連続で決まっていないとき

これも一種の苦し紛れになりますね。フィジカル的にもサイコロジカル的にも苦し紛れのツーは禁物です。

ツーをする空気の時

これはなかなか言語化が難しいのですが、ある程度球歴なり観戦歴がある方からしたらこの感覚わかっていただけると思います。
おそらくは経験則からくる、こういう時はツーするぞというパスのリズムや、展開を脳が覚えているのでしょう。

自コートライト側からの返球の時

ライト側からの返球の時は、ブロッカーが見づらくなります。

リベロがフロントゾーンでオーバーパスした時

決まりにくいっていうか反則ですね。

決めることに自信がない時

扇の要の野球のキャッチャーと同じく、相手サーブに対峙するときセッターだけが、全員の視界に入っています。
そんなセッターが自信もなくツーアタックして、ネットにでもかけた日には、チームは軽く崩壊です。




ツーアタックってキャッチャーのミットずらしに近いものがあると思います。ピッチャーを助ける技術ではあるけど、あまり露骨にやりすぎるといい顔されないというか。
ミットずらししたがゆえに、入ってるボールをボール判定されたらたまりませんよね。ピッチャーからしたら余計な事すんなよ、となると思います。


ただ持論からいえば、セッターはばんばんツーしていいと思います。
しかし私のセッターの美学という観点では、セッターがツーアタックで失点することは許されないとも思います。なかなか相反してしまいますね。
なんだかんだ言って一番大切なのはスパイカーに仕事してもらうことだと思います。仕事してもらうために相手にツーアタックでプレッシャー与えることができたら、そんなに怖いセッターはいないです。

もし他の惑星でバレーボールしたら

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[新版]くらべる図鑑 (小学館の図鑑 NEO+プラス)

[新版]くらべる図鑑 (小学館の図鑑 NEO+プラス)

小学館のくらべる図鑑に他の惑星で走り高跳びしたらどうなるか、というなかなか面白いトピックがあったので(リンクはイラストレーターさんのページ)、ちょっとバレーボールでもやってみたい。
アポロクルーは月でゴルフをやったというし、プラネテスでは火星で野球やってたし、想像するくらいはいいじゃないか。


文系なので、正直細かい部分までわかんないんだけど、単に重力の違いだけで計算してみた。いわゆる月なら6倍ジャンプできるってのをある程度具体的な数値で出してみたいという話。
実際、その惑星でやってみたら空気抵抗とか、重力加速度とか、その惑星いたらドラゴンボールよろしくジャンプ力も強化できる!なんて要素は省いてみた。


で、もとになる数値として、指高が270で120cmジャンプして最高到達点390cmというなかなかぶっ飛んだ設定をしてみた。
まぁ、これはレオン君をかなり高く見積もった結果で、こんくらいあるんじゃないかという想定。やっぱ宇宙といえば「コズミック!」と言わしめたレオン君が頭に浮かんだ。

- 地球との重力比 推定ジャンプ力(cm) 推定最高到達点(cm)
太陽 27.9 4.3 274
水星 0.377 318.3 588
金星 0.9032 132.9 403
地球 1 120 390
0.1655 725.1 995
火星 0.3895 308.1 578
木星 2.64 45.5 315
土星 1.139 105.4 375
天王星 0.917 130.9 401
海王星 1.148 104.5 375
冥王星 0.0621 1932.4 2202
界王星 10 12 282


月だったら、最高到達点が9m95cmで約10m。いやぁ、今でもスパイクが降ってくるようなのに10mからのスパイクはなかなか想像できませんな。
とはいえ、10mからのスパイクは落下までに時間がかかるので、なかなか拾いやすそう。実際、戦術としては地上5mくらいの勝負になるんだろうな、たぶん。
そもそもボールにかかる重力も変わるわけなので、フローターサーブなんてほぼ入らないだろう。
パスもボールが軽いので逆にコントロールが非常に難しそう。すっごいざっくりとしたバレーボールになりそうである。


逆に重力が大きいところとして、エントリーさせたドラゴンボールの界王星がなかなか興味深い。太陽の方が重力大きいんだけど燃えちゃうからいまいち想像できないしね。
レオン君が12cmしかジャンプできないって恐ろしいな。そもそも体重も10倍になるわけだからレオン君が90kgとして900kgだったら、12cmもジャンプできるか微妙なところだわな。
そら、悟空強くなるわ。


実際問題、100年くらいしたら火星上に作った体育館でバレーボールなんてのをリアルに期待してしまう。

セルジオに贈る愛

Amistoso Internacional - Brasil x Portugal


バレーボールにおいて、唯一得点の取れないポジション、リベロ。
その代表キャリア最後のプレーはサービスエースだった。


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先般のリオ五輪で金メダルを取ったブラジルは、記念試合としてブラジルの異なるサッカースタジアムでポルトガルを相手に2試合を行った。
国民への顔見せ、パレード代わりというのが大きかったが、もしかしたらこの試合の興行収入なんかが選手のボーナスになったりするのかもしれない。
そして、この試合はリベロ、セルジオの代表引退試合でもあった。


特に二日目のエスタジオ・ナシオナル・デ・ブラジリアでの試合は、かんかんの太陽が照り付けるなか、両チームのセッターはサングラスをかけ、帽子をかぶる選手もいるなどなかなか物珍しい試合となった。

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そして大差で迎えたマッチポイント、コート上の11人、両チーム、審判、そして4万人の観客がセルジオに贈ったのは初めての「得点」だった。
それは長年、ブラジルのコートを守り続け、数多くのメダルをもたらしたセルジオに対する愛であり、別れの哀であった。


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