Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

2010世界選手権5日目



やっぱり3チームプールのラウンドというのはなにかと問題を引き起こすもので・・・

G組

ドイツ(F3)-イタリア(A1) 1-3(25-21,18-25,21-25,18-25)

フェイがブレーキで肝を冷やしたが、変わったラスコが機能してイタリアがとった。試合通して見ればパロディ、サバーニの両レフトのブロックがグロゼルに仕事をさせなかったし、スパイクでも高い決定率を残した。

H組

メキシコ(D3)-キューバ(B1) 0-3(17-25,25-27,15-25)

キューバが危なげなく勝利。セルビア戦でねんざしてたレアルも特に影響ないようでなにより。ただ昨日の試合ではオポのエルナンデスが不調。やはりセルビア戦見ても若干決めきれない印象を受けた。キューバの上位進出もこの選手次第か。

I組

スペイン(B3)-ロシア(C1) 3-2(17-25,22-25,25-21,25-20,15-13)

世界ランク37位のスペインが3位ロシアに勝った。番狂わせと言いたいところだが、本当にそうだったのか。ロシアはこの試合に勝ってしまうと1位上がりを決め、次のラウンドでは、前回世界選手権ワンツースリーの集まったF組の1位とH組の2位(おそらくセルビアキューバのいずれか)と当たることになる。しかし2位なら、H組1位と日本のいるM組の1位と当たる。セルビアキューバのどっちが来ても対して変わらないと思うなら、次のラウンドはこのラウンド2位になった方が格段に楽だ。次のラウンドは1位にならなければ次はないので、そこまで考えてもおかしくはない。つまり条件面からだけ見れば今日ロシアのベストは「最小点差で負けること」であり、実際に点差プラスマイナス0で負けるという結果になりほぼ2位上がりを確定的にした。
ロシアは2セットとったあとにセッターとミドル1枚をのこして全てのメンバーを変えた。最初はもう主力を休ませたいのだなと思ったのだが、どうも上記の疑念がわいてきた。ロシアにしてみれば主力は休ませられるし、サブメンバーであれば負けのダメージも残らない。
やはりそのへんに気付くイタリアのメディアもさすがでバニョーリをつついているが、バニョーリは誰が狙ってわざとフルセットでスペインにまけられるかと否定しているが、誰がどうこうできる問題ではない(もうちょっとイタリア語が読めれば記事の詳細も理解できるのだが)。
優勝するときってこういうことがうまくいくんだよなー。

L組

カメルーン(C3)-アメリカ(D1) 2-3(25-23,14-25,27-25,20-25,7-15)

ロシアと違ってアメリカは第1戦負けているので、まったくひやひやものの勝利。ただ結果的には点差を20もつけることができた。まさかこれも狙ってたりして・・・
アメリカはプリディーとスタンリーの二人で33点を獲得。やはりこの二人を押さえないことには勝てないだろう。

M組

日本(A3)-フランス(E1) 0-3(19-25,22-25,23-25)

いやー、さすがフランス。オフェンスシステムは個人の力に頼ったものだが、ディフェンスは非常に緻密。クイックに跳ばない前衛がレシーブに参加したり、ブロック1枚の時のディガーの動きや、ブロッカーのフェイント処理など長い時間をかけたことが伺えた。結局フランスの浮き沈みの激しさはつないだボールを決められるアタッカーがいるかということになるのだろう。優れたディフェンスだが、結局個人能力だよりのシステムでは継続した強さは発揮できないのだろう。そういう意味ではルジエの怪我が長引くようだと非常に厳しいといえるだろう。
たしかに日本のサーブミスも敗因の一つだろう、特に絶対に入れなければいけない場面でのミスは非常に痛かった。
3次ラウンド進出をかけた今日のアルゼンチン戦、条件は8点差以上での勝ちとなる。

N組

ブルガリア(E3)-ポーランド(F1) 3-0(25-22,25-18,25-17)

どうしたポーランドというくらい2次ラウンドにはいってからは元気がなくなった。1次ラウンドで使い果たしてしまったか。地獄のN組はあっさりケリがついてしまった。ブラジル、ブルガリアが余力を残していたということなのだろうか。ポーランドは2次ラウンド通してクーレックが不調。結局試合は見れなかったのだが、ヴラズリーを使う余地はなかったのだろうか。
ただブルガリアは緒戦からカジスキ、ニコロフの両巨頭が働きっぱなしなので、そろそろスタミナに問題がでてくるか。ロシアの負けを受けて、逆にこのN組にとって1位は鬼門になってしまった。今日のブラジル-ブルガリア戦、両方ともBチームということもあり得る。