Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

トレビソの行く末



イタリアセリエAの名門チームであるシスレートレビソ
加藤陽一選手が移籍した最初のセリエAのチームであることもあり、名前は聞いたことはあるという方が多いだろう。


http://www.legavolley.it/Ricerca.asp?Club=TV&TipoOgg=CLU
上記リンク先から各年に所属したことのある選手を見ていただければ、いかにすごいメンツをそろえていたチームかということはわかっていただけるだろう。


80年代に興ったこのチームは、90年代中盤に頭角を現し、セリエA優勝9回、チャンピオンズリーグも優勝4回も果たしている超名門と言っていいクラブである。
一時期はガルディーニやベルナルディ、トフォリ、ゾルジなどを擁し、チームのメンツはほぼイタリア代表という時期もあった。
ちなみに今、トレビソはかつての名選手、グラビーナがGM職についている。
しかし、名将バニョーリの退陣とともにチームは凋落の一途をたどり、2007年以降、タイトルからは遠のいていた。


そして、今年、メインスポンサーであるベネトン(シスレーベネトンのブランドのひとつ)のスポンサー撤退が発表された。
今のところは、来期のセリエA1参戦も表明しているようだが、大きなスポンサーはいまだ付いていないらしく、チームはセリエA2やBへの自主降格も視野に入れているという話である。
たとえ、セリエA1に残ったとしても、主力の多くが他チームに移籍することはほぼ間違いない状況である。ホルスティンクや、ビエリッツァなど今年のチームを支えた選手のみならず、フェイやパピといった一時代を築き、選手生命はトレビソで終えるだろうと思われていた選手たちの流出も免れない状況である。


たしかに日本の企業スポーツでもチームがなくなるのは一瞬である。しかし、それはどこの国でも似たような話なのだ。たとえそれが、日本リーグ5連覇を果たした富士であれ、今回のトレビソであれ(さすがになくなりはしないだろうが)。結局はファンの手の届かないところでいつも話は進むのだ。


日本にしろ、最終的には強いチームか、理念を持ったチームだけが生き残ることができる。
さすがに優勝した翌年に廃部になったチームは、今までにない。
だからこそ、チームが少しでも強くなれるよう、応援し、ヤジを飛ばし、チームの行く末を慮る。
理念を持ったチームが生き残れるよう、支援し、会場に足を運び、活動に参加する。
そんなことしか我々にはできないのだ。