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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

ファンタジーバレーボール考



ファンタジーベースボール - Wikipedia
ファンタジーバスケットボール - Wikipedia


ファンタジー○○(スポーツの名称)は、自分の趣向で選手選んでチーム作って、成績は実際のものを使ってそのポイントを競って楽しみましょうっていうゲーム。アメリカでは昔から行われているそうですが、webの発展もあって結構な数の愛好者がいるようです。日本でいうなら、競馬で若駒複数選んでダービーまでの獲得賞金を仮想で競うっていうPOG(Paper Orner Game)が盛んですね。もちろん日本でも野球やバスケットボールでファンタジースポーツを行っているサイトがいくつもあります。やっぱりコンピュータがシミュレートするゲームではなく、現実の成績をもとに結果が出てくるっていうのが人気の要因でしょう。
例:Fantasy Sports Japan - FSJ Sports
昔はヤフーでJリーグのファンタジーサッカーやってたんだけど、なくなってしまってねぇ。しくしく。と思って調べたらファンサカとして復活してた!知らなかった。


日本でファンタジーバレーボールができる日を楽しみにしていてますが、どうにも実現は数十年単位先のようなので(男子が再びメダルをとるのとどちらが先か…)、半ばあきらめてはいたんですが、ポーランドでファンタジーバレーボールができるサイトを発見しました。
もしやと思って探してみたのですが、やっぱり実在しているところがポーランドの末恐ろしいところ。以前紹介したバレーボールマネージャーもポーランド発。この国の未来は輝いてますなー。


今日紹介するvolleo(ヴォレオでいいのかな?)は、ポーランドリーグでファンタジーバレーボールと勝敗予想の二つが楽しめるサイト。マジで日本にこのレベルのサイトほしいわー。Vリーグでファンタジーバレーやりたすぎる。年1万くらいなら払うわー。
http://volleo.com/


アカウント名、メアド、パスワードの記入で登録。まずはチームの選定。最初に与えられたコストをオーバーしないようにポーランドリーグの選手の中から選んでいきます。有名な選手ほどコストが高く、当然若手は低コスト。そこまで大金持っているわけではないので、完全なドリームチームは選べません。全部で14人のロースターを作らなければならないので、なかなか苦労します。名前も知らない若手選手がたくさん入ってしまいました。Vリーグならきっと楽しめるのに!
このルールではみんなが同じ選手を登録することも可能ですが、ファンタジーベースボールなどの他のスポーツでは、何人かのグループを1つのリーグとして扱い、そのユーザー間のドラフトで選手を選んでいくルール、かぶった選手はユーザーがオークションして、カブらないようなシステムもあるようです*1。ドラフト要素入ったら、面白そうですね。
とりあえず僕が選んでみた選手はこちら!

で、当然なのですがリーグももう佳境なので、今からの参加はできないんですよねー。よく確認してませんが、開幕前だけなんだと思います。
ポーランドリーグが好きなそこのあなた、ファンタジーバレーボールやってみたいそこのあなた、きっと楽しめると思います。今年の9月ごろを待たなければなりませんが・・・


メジャーリーグセイバーメトリクスが発達したのって、ファンタジーベースボールの人気と無関係ではないはずです。ファンタジーベースボールで選手の成績、あるいは勝利、得点への貢献をより正確に出すためにさまざまな統計指標が編み出され、ファンもよりよい選手を指名するためにセイバーを活用してきたはずです。もちろんそれだけが理由ではないでしょうが。


つまり、ファンタジーバレーボールが人気になれば、ファンもさまざまな統計指標に明るくなるだろうし、さらに今使われているよりも勝敗と直結した個人の統計指標が次々と生まれてくるのではないかという淡い期待を抱いています。
たとえばアタックなら今、アタック決定率、効果率等でしか評価されませんが、継続したボールにしても、打ったボールで相手を崩してチャンスボールになるのと、効果的なディフェンスをされ、複数枚のコンビネーションでトランジションされるのでは評価は違ってしかるべきでしょう。その点がサイドアウトなのか、ブレークなのかも考慮されてもいいのかもしれません。
サーブならレセプションの成績によってだけでなく、実際のブレーク率ももとに算出してもいいかもしれません。レセプションは返っていても相手が嫌がるサーブもあるでしょう。


野球で個人が1試合で得点を生み出す能力を評価する「XR」(いうたら得点期待値?)という指標なんて

XR=0.50×単打+0.72×二塁打+1.04×三塁打+1.44×本塁打+0.34×(四球+死球敬遠四球)+0.25×敬遠四球+0.18×盗塁−0.32×盗塁死−0.090×(打数−安打−三振)−0.098×三振−0.37×併殺打+0.37×犠飛+0.04×犠打
野球関連指標まとめ - RCとXR

こんなくっそめんどくさい式を組んでいます。ただこうやって複雑に数式で出した一人ひとりのXRを全部足すと、1チームの総得点とほぼ同じになるらしいです。セイバーすげー。
野球というスポーツは固定された状況で行うスポーツなので、指標が出しやすく、バレーボールでは実現できないというご意見もごもっともでしょうが、きっとまだまだバレーボールの統計には可能性があると個人的には思っています。


とりあえずポーランドのファンタジーバレーボールでは試合ごとの各選手のポイントが、どのようになっているのか。今後参考になりそうなので紹介して見ます。日本のどっかのバレー好きのweb屋さんがんばってもらえるとかなりうれしいなー。
http://volleo.com/manager_regulations.php

全選手に与えられるものと、ポジションごとに与えられる点数の2段構成になっています。

全選手

・アタック決定+1点
・ブロック決定+1.5点
・サーブ決定+2点
・スタメンでない選手は自動的に+3点。


控えに3点というのは選んだ選手が試合に出ないというのを考慮したボーナス点でしょう。

オポジット

・被ブロック-1点、
・アタック効果率に応じた加点減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
-8点 -6点 -4点 -2点 0点 2点 4点 6点 8点 10点

10本以上の打数があるときのみ加減点。それ以下は0pt

サイドアタッカー

・被サービスエース -1ポイント、
・レセプション成功率に応じた加点減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
-12点 -9点 -6点 -3点 0点 3点 6点 9点 12点 15点

6本以上のレセプションがあるときのみ加減点。それ以下は0点。


サイドはレセプションでしかポジションポイントが追加されないんですね。なので、いつもアンティガのいるチームがいつも上位という結果に。ちょっとこれは面白みに欠けますね。

ミドル

・被ブロック-1点
・アタック効果率に応じた加点減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
-8点 -6点 -4点 -2点 0点 2点 4点 6点 8点 10点

5本以上でカウント。


ミドルもブロックのタッチ数とかワンタッチの本数とか相手の決定率とか考慮してほしいもんですな。

セッター

・チーム成績で加減点

3-0 3-1 3-2 2-3 1-3 0-3
7点 5点 3点 1点 -1点 -3点

試合に少しでも出たら加減点 

・チームのアタック効果率で加減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
-9点 -6点 -3点 -0点 3点 6点 9点 12点 15点 18点

2セット以上出場で加減点。


セッターの評価は難しいですよね。ランニングセット、スティルセットもなんとも怪しい数値ですし。現状ではこの二つってのはなかなかいいところをついてるのかもしれません。たとえばレセプション評価とファーストアタック効果率の比なんかでも面白いかも。

リベロ

・相手のアタック決定率で加減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
25点 20点 15点 10点 5点 0点 -5点 -10点 -15点 -20点

・レセプション成功率に応じた加減点

0-10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%以上
-9点 -6点 -3点 0点 3点 6点 9点 12点 15点 18点

6本以上のレセプションがあるときのみ加減点。それ以下は0点。


相手のアタックの成績に応じて、ポイントを与えるのはおもしろいと思いますが、リベロだけというのは少し釈然としませんね。むしろチーム全体に与えて、ミドルとリベロの重みづけを高くするとかのほうが面白そうですが。

その他

キャプテン(ユーザーが指名)はポイント×1.25
監督もセッターと同じルールで結果に応じたポイント。

で、たぶん課金システムみたいなのがあって、たとえばアリーナを持てて所持金が増えるとか、一人の選手を2倍にできるとかポイントが増すような仕組みがあるようです。詳しくはやってみないとわかりませんねー。結構アメリカ系のファンタジースポーツには見られない要素があって面白そうです。
そして優勝すると賞金がでるようです。こういう仕組みは日本では難しいんだったかな?




ほんと、とりあえずこのポーランドのシステムを丸々移植して、選手の名前変えて、ライセンスとって、Vリーグでやってほしいもんです。