セルジオに贈る愛
バレーボールにおいて、唯一得点の取れないポジション、リベロ。
その代表キャリア最後のプレーはサービスエースだった。
先般のリオ五輪で金メダルを取ったブラジルは、記念試合としてブラジルの異なるサッカースタジアムでポルトガルを相手に2試合を行った。
国民への顔見せ、パレード代わりというのが大きかったが、もしかしたらこの試合の興行収入なんかが選手のボーナスになったりするのかもしれない。
そして、この試合はリベロ、セルジオの代表引退試合でもあった。
特に二日目のエスタジオ・ナシオナル・デ・ブラジリアでの試合は、かんかんの太陽が照り付けるなか、両チームのセッターはサングラスをかけ、帽子をかぶる選手もいるなどなかなか物珍しい試合となった。
そして大差で迎えたマッチポイント、コート上の11人、両チーム、審判、そして4万人の観客がセルジオに贈ったのは初めての「得点」だった。
それは長年、ブラジルのコートを守り続け、数多くのメダルをもたらしたセルジオに対する愛であり、別れの哀であった。
私選2016リオ五輪男子ベスト6
以前、ブラジルに金はないと言い切っただけに、恥を忍んでの投稿となる。
まだ明確にブラジルの勝因をつかめていない。いろいろ振り返ってまた謝罪記事でも書こうと思う。
取り急ぎベスト6。
サイド セルゲイ・テチューヒン(ロシア)
バレーボール五輪最多タイ6回目の出場となり、旗手も務めた今大会。
ロシアのもう二人のサイドはどちらも21歳で頼りがいがあるとはいい難く、ほとんどの時間コートに立っていた脅威の40歳。テチューヒンの長男は19歳、あーおそロシア。
サイド ルイス・フェリペ・フォンテレス(ブラジル)
腹をくくって、彼をスタメンにおいてからチームは安定し始めた。
その背中にはジバが、ダンチが、ムリロがいたように思う。彼らに及ぶポテンシャルはあるものの、サーブはいいが守備はそこそこ、短気で問題の多い選手という域を出ていなかったこの選手。
彼を動かしていたのはその種の不思議な力だったかのようである。
次点 フィリッポ・ランザ(イタリア)、ファクンド・コンテ(アルゼンチン)
ランザは決勝が残念だったので、微妙なところではあるが。
そりゃ、「ジェネラル」ユアントレーナやザイツェフに比べれば目立ちはしないけど、スゲー仕事してる。めっちゃ仕事してる。ガチホモみたいって思ってごめん。
コンテとその仲間たちはすごくいいバレーしていただけに、準々決勝の負傷が非常に悔やまれる。
ごめん、ルカレッリ。
オポジット イバン・ザイツェフ(イタリア)
ビースト。持論だがやっぱりすごいオポってのは勝負所で目がイッてるくらいじゃないと務まらん。相手をねじ伏せる意思。その辺がアンダーソンとの差だったのかと思う。
次点 ウォレス・デ・ソウザ(ブラジル)
今大会はルーカスよりもブルーノの精神安定剤となった。
ジャンプ、すごいわー。でもなかなかセッターを選ぶ感じがする。
セッター シモーネ・ジャネッリ(イタリア)
決勝は惨憺たるものであった。しかし、そこまでのパフォーマンスは評価したい。
クリステンソンのうまさは理解できるうまさ。きっとロイ・ボール級のセッターになるだろう。
ジャネッリのトスは正直、理解ができない。上げるところの問題ではなく、どうしてその上げ方でそんなところに上がるのかが理解できないのだ。それをしかも20の若者がだ。
まだまだ20歳、青年よ、経験を積もう。
次点 TJ・サンダース(カナダ)、マイカ・クリステンソン(アメリカ)
カナダベスト8は全くの想定外。滅茶苦茶な時代もあったけど、ホーグ監督がしっかり立て直した。そんな監督が自らのクラブで彼を獲得したのもうなずける今大会の出来。シュミット一辺倒ではなく、ペリン、ホーグをうまく生かしていた。
クリステンソン、ミドルよく使ったね。
ミドル マックス・ホルト(アメリカ)
いやはや今大会のホルトすごかった。アタックすごい、サーブすごい、そしてブロックすごいとまさにミドルのトリプルスリー。
ミドル マウリシオ・ソウザ(ブラジル)
キャラ的になんか地味なんだけど、実は恐ろしく速高スペックを持ち、しかもテクニック満点という実はラスボスキャラ。
大会前の負傷があったなか、非常に素晴らしいパフォーマンスであった。
次点 デイビッド・リー(アメリカ)
兄貴。兄貴があんながんばってるのに若者たちが頑張らないわけにはいかないじゃないか!
リベロ E.ショウジ(アメリカ)
彼はリベロには珍しくバックセンターに位置どることが多いのだが、サッカーに例えるならば、こぼれ球を逃さず拾う世界屈指のボランチ、ブスケッツのようにその位置取りのうまさで微妙なボールを逃さず拾う。こういう選手いるとスパイカーの攻撃準備開始が非常に早くなる。
ただ強打への対応や、モンスター級サーブでのレセプションでは、今一つな部分があり、今後の向上が望まれる。
次点 セルジオ・サントス(ブラジル)
まだまだ衰えを知らなかった4回連続決勝進出者。彼こそがワールドリーグ決勝とは異なったファクターだったのだろう。
リオ五輪男子バレーボール大混戦A組の進出条件
4試合を終えて、
- | - | 勝ち | 負け | 勝ち点 | セット率 | 最終戦 |
1 | イタリア | 4 | 0 | 12 | 6.000 | カナダ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | フランス | 2 | 2 | 6 | 1.166 | ブラジル |
3 | カナダ | 2 | 2 | 6 | 1.116 | イタリア |
4 | ブラジル | 2 | 2 | 6 | 1.000 | ブラジル |
5 | アメリカ | 2 | 2 | 6 | 0.875 | メキシコ |
6 | メキシコ | 0 | 4 | 0 | 0.083 | アメリカ |
イタリアはすでに1位通過を決めている。
フランス、カナダ、ブラジル、アメリカの4チームが2勝、勝ち点6で並んでいる状況。
最終戦の結果によって準々決勝進出チームが大きく変わる。
2位と3位は抽選であるが、4位になってしまうとB組1位との対戦となってしまうのもポイントだろう。
ITA○-CAN●、BRA○-FRA●、USA○-MEX●の場合
ブラジル、アメリカは確定、フランスとカナダの勝ち点&セット率争い。
ITA○-CAN●、BRA●-FRA○、USA○-MEX●の場合
フランス、アメリカ確定、ブラジル、カナダの勝ち点&セット率勝負。
ITA●-CAN○、BRA○-FRA●、USA○-MEX●の場合
カナダ、ブラジル、アメリカが確定、フランスの敗退が決定。
ITA●-CAN○、BRA●-FRA○、USA○-MEX●の場合
カナダ、フランス、アメリカが確定、ブラジルの敗退が決定。
ITA○-CAN●、BRA○-FRA●、USA●-MEX○の場合
ブラジルは確定、フランス、カナダ、アメリカの勝ち点&セット率勝負。
ITA○-CAN●、BRA●-FRA○、USA●-MEX○の場合
フランス確定。カナダ、ブラジル、アメリカの勝ち点&セット率勝負
ITA●-CAN○、BRA○-FRA●、USA●-MEX○の場合
カナダ、ブラジルが確定、フランス、アメリカの勝ち点&セット率勝負
ITA●-CAN○、BRA●-FRA○、USA●-MEX○の場合
カナダ、フランスが確定、アメリカ、ブラジルの勝ち点&セット率勝負
やはりアメリカがメキシコに負けるとは考えづらく上4つのパターンの確率が高い。
問題は1位通過をすでに決めているイタリアがメンバーを落とすかどうか。
金メダルを狙うんだったらカナダ上げたほうが正解だが。
どちらにしろ、ブラジル-フランスがすべての鍵を握る。
リオ五輪男子バレーボール出場選手のシューズ調べてみた
またやってしまった。
人生の貴重な時間を浪費して、また愚にもつかない行いをしてしまった。
総所要時間はおよそ8時間。12選手12チームの計144足のシューズと向き合う中、俺は何をしているんだと思うことも一度で二度ではなかった。
数少ない写真と画質のたいして良くない動画からシューズの素性を明らかにしていくことは自分でいうのもなんだが、容易ではない。
それぞれのシューズにはデザインに対するメーカーの傾向があり、ブランドの傾向がある。100足を超えるあたりになると、初めて見るシューズでも大体のブランドラインはわかるようになってくる。やはりそれがぴったり当たったというのは得も言えぬ快感がある。
時間の浪費であることには変わりない。ただこれで試合を、バレーボールを集中して見られるという安堵の気持ちがある。
アルゼンチン
イランに続き、ロシアも撃破したアルゼンチン。ベラスコに脱帽である。
結果的にイランに勝ったわけだから、ベラスコの決断は正しかったということだろう。
私の予想ももろくも崩れ去っている。
ブラジル
相変らずオリンピカスを使わないブラジル。
ブルーノに至ってはランニングシューズである。
いかんせんレセプションに不安がありすぎるブラジル。師匠はまだフェイバリットにしてるけど、ほかも良くないしなー。
カナダ
アメリカを倒し、ブラジル相手でも僅差であったカナダ。8強進出も現実味を帯びてきている。
シューズは全員ミズノ。ワールドカップの時は一人もいなかったが、ミズノのバッシュを履く選手も出てきている。
キューバ
1 | ゴンザレス | プーマ | エヴォスピード |
---|---|---|---|
2 | マルガレホ | プーマ | エヴォスピード |
4 | ヒメネス | プーマ | エヴォスピード |
5 | コンセプシオン | プーマ | エヴォスピード |
6 | レンドン | プーマ | エヴォスピード |
7 | ガルシア | プーマ | エヴォスピード |
9 | オソリア | プーマ | エヴォスピード |
10 | フェレール | プーマ | エヴォスピード |
13 | リベラ | プーマ | エヴォスピード |
17 | ロハス | プーマ | エヴォスピード |
18 | ロペス | プーマ | エヴォスピード |
21 | ゴイド | プーマ | エヴォスピード |
キューバはずっとアディダスのイメージなのだが、今大会はユニフォームもシューズもプーマに。
みな同じシューズを履いていたのだが、これが頭を痛めるところで明らかにバスケットシューズなのだが、実はプーマはバスケットシューズの製造を行っていない。
おそらくは特注ものなのだと思うのだが、イメージ的に必要とはいえ市場に出ていないものを履かせる必要があったのかはよくわからない。
エジプト
アシックス多めなエジプトであるが、リベロのアブデラールは二日目で早くもクラッチフィットライトニングの赤に履き替え。
どこもリベロは他の選手と違う特徴的なシューズを履く選手が多いように思う。
フランス
シューズを調べるということに関しては、忌まわしきフランス。カスタマイズあり、おしゃれ狙って珍しいのあり。
まさかヌガペト、ティリがアディダスに変えるは思ってなかったから、結構苦労した。
カスタマイズモデルは一応再現してみたが、ルルーのダンク2015は型落ちのため、再現ができなかったが、これもフレンチカラーでまとめられている。
今大会唯一ピークのバッシュを履いているピュジョル。トニーパーカーはフランス出身のNBA選手で思い入れが感じられる。
イラン
ほとんどがナイキでしかも微妙なモデルを狙ってくるからなかなか苦労した。
残念ながら二人まだ判明していない。
イタリア
いつものように面白みのないイタリア。
メキシコ
緒戦ブラジル戦ではアクレッシブなサーブでブラジルから1セットとったメキシコ。
地力で屈したが、もう1セットくらいはとれたと思うんだけどなー。なかなか面白いチーム。
ポーランド
ユニフォームと同様アディダスのシューズが多い。
クレイジーライトブーストかっこいい。
ロシア
フランスと並んで二大ややこしい国ロシア。ミズノ以外を履く場合は契約の関係か、ロゴを隠してしまうため識別が非常に難しい。
しかも型落ちのシューズをやたら履くのでややこしいことこの上ない。
今回テチューヒンのサーブが一番苦労した。まさかテチューヒンがナイキとはいえ、バレーシューズを履くとは思わなかった。
アメリカ
厳しい戦いの続くアメリカ。1/3くらいの選手は早くも二日目にシューズを変えていた。やはりジンクス的なものがあったのだろう。
ズームハイパーアタックのユーザーが多い。ナイキのバレーシューズは久々。いかんせんネーミングがダサい。いっそのこと「キライ1」とかつけちゃえばいいの
Shoes List of Rio2016 Olympics Men's Volleyball
ARGENTINA
BRAZIL
CANADA
CUBA
1 | Gonzalez | PUMA | Evospeed |
---|---|---|---|
2 | Melgarejo | PUMA | Evospeed |
4 | Jimenez | PUMA | Evospeed |
5 | Concepcion | PUMA | Evospeed |
6 | Rendon | PUMA | Evospeed |
7 | Garcia | PUMA | Evospeed |
9 | Osoria | PUMA | Evospeed |
10 | Ferrer | PUMA | Evospeed |
13 | Rivera | PUMA | Evospeed |
17 | Rojas | PUMA | Evospeed |
18 | Lopez | PUMA | Evospeed |
21 | Goide | PUMA | Evospeed |
Puma does'nt make basketball shoes.Cuban team is wearing like this football shoe.
Maybe Special model.