きょうのセッターその46 パオロ・トフォリ
イタリア黄金世代の中心セッターにも関わらず、いかんせん影が薄い。
あっと驚くというハンドリングでブロックを欺くということは殆どないが、セッティングは正確で、同じリズムでスパイカーを使い分け、ネットから離れたところからミドルも使える。
安定性があって、戦略的な組み立てができてリーダーシップもある。
ん?そう考えるとトフォリって実はものすごい良いセッターなんじゃないか。
セッターというのはこういうところが難しくて、目立たないほどすごいケースというのがあるからだ。結局そこがセッターがアメフトのクォーターバックに例えられることが多いながらも、セッターをクォーターバックに例えてはいけないと言うひともいる*1所以で、良いクォーターバックは間違いなくスターであるが、セッターは必ずしもスターではない、ということだ。
世界選手権を2回優勝、ヨーロッパ選手権にいたっては4回優勝。スクデット獲得は3回。
これでオリンピック優勝でもあれば、それこそもっとレジェンド扱いされていいのだが。実績だけの話でいえば、ブランジェとマウリシオがバレーボール殿堂入りしてて、トフォリが入ってないってのは、オリンピックを勝ってるか否かの差に過ぎない。トロフィーの数でいえば、彼ら二人が入ってトフォリが入らないというのはありえない。
そんなトフォリに先程の記事内の以下の文を贈りたい。
setters who ache for the limelight are more likely to hurt their team than to make it better.
脚光を浴びるセッターは、チームをより良くするよりもチームを傷つける可能性が高くなる。
Jim Iams