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Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

「サーブ」と「投資」のはなし



以前から言われていることかもしれないが、「サーブ」と「投資」はよく似ている、と僕は考えている。


リスクの高いサーブ(強いサーブや際どいところを狙ったサーブ)を打てばミスも出るが、入ればリターン(=エースを含めたブレイクチャンス)が期待できる。リスクの低いサーブはミスも少ないが、相手に十分な態勢から攻撃を展開されるので、ブレイクチャンスも低い。
もちろんローリスクでハイリターンが得られるのが一番いい。少ないミスで高い効果をあげられる選手がいいサーバーと言われることとなる。サーブ賞はミスも加味すべきだ。

サーブミスはもったいないのか

サーブミスに対して、一概に「もったいない」というのは投資がもったいない、もしくは危ないと言っているのに近い。株を買うこと、不動産を買うこと、外為することはもったいないか。確かに定期預金などに比べたらリスクもあるが、もったいないと言うのは結局投資というものに対して理解が低いのだと思う。実社会においては、リスクをとらないことに対して批判できないし、それぞれの経済活動があってよいと思っているが、勝負の世界ではそうはいかない。
ただ一緒くたに「サーブミスはある程度しょうがない」といってしまうのもなにか違うとは思う。何事もバランスなのだ。ローリスクなサーブを打ってるのにミスをしたり(コスパが悪い)、リスクをとる必要のない時、たとえば相手が何本もサイドアウトとれなくて、セッターもテンパってて上げるところがない時にサーブミスを献上するのははっきり言ってバカだ。
相手が基本的にサイドアウト能力が低いのにサーブミスを連発するのもやはり頭が悪い。景気が悪いのに、むちゃくちゃ投資しているのに近いだろうか。
何事も1つの答えがあるわけではなく、状況に応じた最適解を導いていくことこそが必要だ。


実際のニュアンスとは異なるのだろうが、相手のサイドアウト能力を景気と例えてもいいかもしれない。経済活動にはいろいろな考え方があるので一概には言えないだろうが、景気がいい時には積極的にリスクをとって投資をしていくべきだろう。同様に相手のサイドアウト率が高い場合には多少ミスが出ても、攻めたサーブを打っていかなければ、とてもブレイクチャンスは望めない。逆に景気が悪い時、相手のサイドアウト率が低い時にはミスを出さず相手にバレーボールをさせる方が賢明であろう。
あくまで無理にこじつけるならの話だが。

ポートフォリオ

3.安全性や収益性を考えた、有利な分散投資の組み合わせ。
ポートフォリオとは - はてなキーワード

6人がどのようにサーブを打っていくかは、ポートフォリオの考え方に近いように思う。全員がハイリスクハイリターンのサーブを打つのはやはり非常に危険だ。たとえば一人は定期預金(フローター)、一人は株(ジャンプ)、一人は外為(超リスクサーブ)とか。リスクとリターンをうまくマネジメントしておけば、何本もサーブミスが連続することもないし、相手が特定のサーブをやたら上手く返すというときにもつぶしがきく。もちろんボール特性から考えれば、有利なサーブは見えてくるのでそれ打てば良いって話になるんだけど、はっきり言って冗長性を欠くよね。
もちろん一人ひとりが様々なサーブを打てるのが一番理想的なのだろう。

収入が大事

加えて言うなら、自チームサイドアウト能力はその投資をするための労働収入と言い換えてもいいかもしれない。正直収入が安定しないのなら、一攫千金で高いリスクを冒してブレイクを狙っていく必要がある。逆に安定した収入が得られるのなら、そこまでリスクを冒す必要がない。
ただそもそもこのエントリ自体、サーブだけで考えてしまうのは危険だ。ブロックやディグを含めたディフェンス能力と合わせて考えることが必要で、やはりディフェンス能力を向上させることで、リターンを大きくすることができる。
安定した収入を得つつ、さらにリスクを冒して攻めることができ、なおかつそのリターンの確率を高められるチームが巨万の富を得ることができる強いチームだ。




ここまでいろいろと無理のある例えをしてきたわけだが、結局何が言いたいのかといえば、重要なのは「バランス」だということである。23本サーブミスしても、100%サイドアウトして、最後の1本サービスエースなら勝てるというのは机上の空論にすぎないし、サーブミスを恐れてばかりいても勝てやしない。攻めるところはミスを恐れず攻め、入れるところはミスをしないように入れることができるチームが強いチームなのだろうと思う。
先ほども述べたが、何が悪い、良いではない。たとえば話はそれるが、アンダーハンドでのセットも状況によってはアンダーハンドのほうがいい時だってある。1つの価値基準で判断するのは思考停止にすぎない。その状況状況での最適解はなにかということを常に考え続けることが必要なのだ。