Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

日本と海外の親子プレーヤー事情




Photo by FIVB
敬愛するマーク・レベデフ監督がこんなツイートをした。



お父さんもスターだったスター選手はザイツェフやヌガペトやティリやいっぱいいるけど、お父さんがスターだったミドルはいないよねと。


じゃあそもそもどれくらい親子プレーヤーがいるか、ちょっと思いつくだけ挙げてみる。
上の3人、レゼンデ、グレベンニコフ、グロゼル、カジィスキ、コンテ、ウリアルテ、バラノビッチ、ラスコ、ズラタノフ、フルチアンスキー、ウルナウト、ホーグ、グランボルカ、ジョメル、ガイラー、ロサール、カステラーニ、シメオノフ、アントーノフ、マルシャル、サルトレッティ。
まぁ、有名無名はおいといて結構な数いる。引退も入れちゃってるけど。


やっぱりこれだけ親子が多いというのは、バレーボールがそこまでの競技規模ではないからだと思う。
バレーボールする選手が多くないから、親子で選手になりやすいという側面があるのではないか。
たとえば代表のスタメンに3人(ヌガペト、ティリ、グレベンニコフ)も親子プレーヤーのいるフランスの競技人口はどれくらいなのか。
文科省の資料によると、フランスバレー連盟の登録証所持者で98,347人。これが競技人口と直結するかは定かではないが約10万人とするなら、日本は約40万人と言われているから日本の1/4という計算になる。


でもそんな競技人口が少ない中というでも、やっぱりミドルがいない。
親がミドルというケースはヌガペト、ホーグもいるし、そんなにいないわけではないんだけど、子供がミドルというケースは海外ではほとんど見られない。
せいぜいバルセロナでミドルだったオランダのゾーツマの息子がミドルしているのを思い出すくらい。


息子ミドルがほとんどいない理由というのはなんとなく想像できる。
小さいころからバレーボールを始めたので、巧緻性に長けているだろうし、ほかの選手より競技開始がはやいのでサイドやセッターから始めるということも多いのではないか。
それにお父さんが「ミドルは儲からんぞ」と言っているのかもしれない。


というのを、海外バレーに詳しい友人に相談したところ、「いわれてみればそうだ。そもそもヨーロッパで活躍するようなミドルというのは辺境にある、村のようなところの出身者が多いと思う」というご回答。
うーん、なかなか奥が深そうで掘り下げるのが愉しそうな問題である。


でも日本だと若干状況は違って、親が元バレー選手で息子がミドルというケースは結構あるんだよね。
というより親子で選手で思いつくのは、ほとんど子はミドル。親が指導者というケースは結構いろんなポジションあるんだけれど。
南兄弟に横田選手、大同行く田中選手もそうだし、もちろん大竹親子も。むしろほかのポジションのケースをあんまり思い出せない。
ちょっとさかのぼって木村会長のケースくらいだろうか。これも若干特殊ケースなような気がするし。


日本でなんで息子ミドルばかりなのかというのは、ちょっと想像ができないなぁ。


日本のバレー選手の子供がほかのスポーツで活躍というのは最近ちょいちょい聞くようになっている。
早実、元バレー全日本選手2世も 人生重なる親子「なんか似てるなあ」 ― スポニチ Sponichi Annex 野球
西武4位・金子 元Vリーグ監督の父譲りバネで遊撃狙う ― スポニチ Sponichi Annex 野球


そもそもバレー選手が子供にあんまりバレーをやらせていないんじゃないかという仮説が持ち上がってくる。
夢、ないもんね。