2014世界選手権 私選ベスト6
もうすぐ決勝が始まってしまうので、その前に3決見ながら書きました。
決勝が終われば、公式のベスト6も出てしまうでしょうから、その前に書いてしまいたかったので。
大会通じての個人的ベスト6ということで、必ずしも最終結果とは一致してないです。決勝まだ終わってないし。
趣味も当然入ってはいますが、基本的には客観的な視点を心がけました。
動画は必ずしも今大会のものではないのであしからず。
セッター ベンジャミン・トニウッティ(フランス)
Benjamin Toniutti
この大会に関して、というのであればフランスのトニウッティを挙げないわけにはいかないだろう。183㎝しかないトニウッティだが、精確なセットと勇気ある選択、まだ25とは思えない老獪さはフランス躍進の原動力であった。
Полуфинал Волейбол Чемпионат мира 2014 Бразилия Франция - YouTube
次点 ブルーノ・レゼンデ(ブラジル)、ミルサイード・マルーフラクラニ(イラン)
Bruno "Bruninho" Rezende Saeid Marouf Lakrani
迷ったのだけれど、この二人を入れないわけには。ブルーノは大会中、指の怪我があったのだが結構早く戻ってきてそれを感じさせないプレーを見せてくれた。やはりミドル、特にルーカスの使い方が秀逸。
マルーフは今後、セッターの手本とされていく選手になっていくのだろう。現にトニウッティもワールドリーグ後、マルーフのトスを見て勉強したと言っていた。
Bruno Rezende change Brazil - Cuba FIVBMensWCH 2014 - YouTube
Two execellent actions by Iran captain Marouf - YouTube
オポジット マリウシュ・ヴラズウィ(ポーランド)
Mariusz Wlazły
昨年、ユーロでは沈んだポーランドが決勝まで来たのは、アンティガ効果もあろうが、やはり彼の復帰が大きな要因だろう。2008年以来の代表復帰となるが、そのジャンプ力は衰えを知らず、120㎞をコンスタントに超えてくるサーブはまさに脅威。
Mariusz Wlazły chce odkodowania finału MŚ! - YouTube
次点 ゲオルギ・グロゼル(ドイツ)、アントニン・ルジエ(フランス)
Georg Grozer Antonin Rouzier
迫力、という観点で見た場合、グロゼルはすでに世界一のオポだろうと思う。もうちょっと軟打のテクニックがあればそれこそ世界一なのだろうが。
ルジエはいい意味でも悪い意味でも常に期待を裏切る選手。今回の3次ラウンドまでのルジエは本当にすごかった。今大会、彼にバレーの神様は降りていたのだと思う。
Grozer's 8 Aces vs Bulgaria - YouTube
Antonin Rouzier - YouTube
サイド アーヴィン・ヌガペット(フランス)
Earvin N'Gapeth
フランスのエンジン。結局4位のフランスであるが、個人的にはMVPをあげてもいいんじゃないか、くらいの評価。
軟硬織り交ぜたプレー、パワフルさ、狡猾さ。あの問題児がよくぞここまでという思いもあるのだけれど、まだ23なんだよな。
石川選手と同じモデナの所属。石川選手が彼から学べることはたくさんあるだろう。でも素行は真似しないでね。
Volleyball Battle Ricardo Lucarelli 10 VS Eavrin NGapeth 9 - YouTube
サイド ムリロ・エンドレス(ブラジル)
Murilo Endres
まさかムリロがこのような選手になるなんて誰が想像できただろう。肩の手術や足の怪我の影響もあって、往時のパワフルさというのは鳴りを潜めてはいるが、そのプレーはサイドというより、もはやセカンドリベロ。彼のレセプションがなければブラジルは3次ラウンドで姿を消していただろう。ただ、全く打たないというわけはないし、やはり勝負所での強さは健在。
10 jogadas do Murilo no Mundial de Volei 2014 - YouTube
次点 デニス・カリベルダ(ドイツ)、マシュー・ミカ(ポーランド)
Denys Kaliberda Mateusz Mika
ドイツはやはりグロゼル!というのが大きかったのだけれど、カリベルダの攻守両面で果たした役割はかなり大きい。まだ24なんだよなー。
ミカはクレク不在の中、よく踏ん張ったという点を評価したい。
Denis Kaliberda nice spike - YouTube
Mateusz Mika - YouTube
ミドル ルーカス・サートカンプ(ブラジル)
Lucas "Lucao" Saatkamp
今大会、ブラジルのエースは間違いなくルーカスだった。もちろんブルニーニョあってのルーカスであるが、ブロードやラリー中のセッター後ろからの攻撃は次世代ミドルのロールモデルとなることだろう。
10 pontos de Lucão no Mundial de Volei 2014 - YouTube
ミドル サイード・ムーサビエラギ(イラン)
Mohammad Mousavi
もちろん攻撃も非凡なのであるが、ブロックに関しては、世界一と言えるレベルに達しているだろう。サイドに移動してブロックを完成させるスピードがとんでもない。ただセンターエリアではやはり怖さにかける。5位決ではムセルスキーの前にまったくの無力だった。
SEYED MOUSAVI PRIMEROS TIEMPOS WL14 - YouTube
次点 カロル・クウォス(ポーランド)
Karol Kłos
正直、ここまでいい選手だと思っていなかった。ヴロナのほうがよっぽどいいと思っていたのだが、そこは私の見る目がなかったのだろう。
The best of Karol Kłos... - YouTube
リベロ パヴェウ・ザトルスキ(ポーランド)
Paweł Zatorski
リベロはちょっと迷ったのだが、ポーランドのザトルスキに。今大会はあまりこれっていうリベロがいなかった。逆にきっついなーってリベロが目立ってしまった。ベルギーもリベロがよければ2次に進めた可能性あるだろうし、ロシアもちょっとリベロが今一つだった。怪我のリベロが多く、そういう意味で残念な大会ではあった。
次点 ジェニア・グレベンニコフ
Jenia Grebennikov
フランスのグレベンニコフもおもしろかった。途中、指の怪我をして以降、セットの精度がだだ下がりなのが残念だったが、フランス2番の系譜をよく受け継いだ位置取りのうまさが光った。
ごめん、ルカレッリ。
基本的には若い選手が多く、時代の移り変わりをいつも以上に感じた大会であった。