韓国リーグの外国人トライアウト
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女子では今シーズンから始まっていたが、男子でも今年(来シーズン)から外国人トライアウトが始まる。
チームが各自に外国人選手を探してくるのではなく、参加者を募り、候補外国人と全チーム首脳陣が一堂に会し、その中からドラフトを行うというシステムだ。
韓国の外国人枠は日本と同じ1枠で、特に近年は世界でもトップレベルの外国人選手が韓国でプレーしている。
おそらくではあるが、外国人選手年棒の高騰化に歯止めをかけ、より白熱した試合を増やす、ハードルを低くすることによって新規参入チームを増やすという狙いがあるのだと思う。
http://www.unitedsports.co.kr/#!KOREA-VLEAGUE-MENS-TRYOUT-DRAFT-20162017/c1zo4/71162E52-E02E-41FC-A8C5-83F32295FB3A
http://www.unitedsports.co.kr/#!KOREA-VLEAGUE-WOMENS-TRYOUT-DRAFT-20162017/c1zo4/56696a6e0cf283144320103e
上記のページですでにトライアウトの募集要項がアップされていたので、紹介したい。
具体的な年棒や勝利給といった数値が出てくるので、バレーボール選手の実際が垣間見えるだろう。
- | 男子 | 女子 |
---|---|---|
年棒 | 300,000ドル(約3400万円、手取り) | 150,000ドル(約1700万円、総額) |
勝利給 | 1,000ドル(約11万円)/1試合 | 300~1000ドル(約3~11万円)/1試合 |
優勝ボーナス | 30,000ドル(約340万円) | 10,000ドル(約110万円) |
女子のほうは税金込みの金額だったり、26歳以下、北中米の国籍保持者しか参加できなかったり、なかなか縛りがキツイのだが、この辺の要因はよくわからない。
女子の相場というのはよくわからないが、男子で言えば世界的な平均よりやや、いや結構高いといったレベルだろうか。どこに平均を置くかは難しいところなのだけど。
今の男子韓国リーグであれば、これの倍以上(下手したら3倍)もらっている選手もいるだろうし、一番安い選手でこれぐらいの金額であろうと予想している。
これでどのランクの選手が集まるのかというのはちょっと注目してみてみたい。
5月の半ばに書類審査された24人が集まり、トライアウトとして2試合行い、次の日にはもうドラフトだからチーム側も大変だ。チームに必要な選手を見極め、ほかのチームの指名も考慮しなければならない。
下位のチームから優先指名権があるので、事前交渉(自分で見つけてきてしれっとトライアウト参加させる)みたいななども意味がなく、公平なシステムといえるだろう。
前述のように戦力の均等化といったメリットもあるが、今ほどのランクの選手が集まるわけではないので、ボールが外国人に集まり、外国人次第でゲームが決まるということも減ってくるだろう。
このシステムであれば、自然とポジションも分散化されてくる可能性もある。仮にではあるが、日本で用いられれば日本人オポジットで戦うチームが増えるかもしれない。
これが結果的にリーグのレベル的に、興行的に、ナショナルチーム的に、どのような効果を生み出すかがわかるのは数年後とはなろうが、日本のリーグの今後を考える意味でも注意深く見守りたい。