Stay Foolish

バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

Vリーグ開幕週 雑感



各チームのスタートを帳票みただけの俯瞰で語ってみる。

東レ

土曜日の全日本を一人も使わない布陣には度肝を抜かれた。もちろん「対戦相手を見て」ということなのかもしれないが、チーム全体でリーグを戦う意思表示のようにも感じられる。それは翌日、全日本組を出して、うまくゲームが回らなかったにもかかわらずキャプテンのみを交代するにとどまった采配からも伺える。多くの手駒を有して、圧倒的な優勝をした11回Vからして、秋山監督の戦法なのかもしれない。相手にデータを絞らせない選手起用は非常に驚異だ。

なんとか1勝1敗という感じの開幕週だった。
土曜日に金井選手を出せなかったのはおそらくコンディションの問題だろう。日曜日には回復したようでなにより。この土日は数字が悪いまでも石島選手が踏ん張った印象。昨年であれば(中盤までだが)、千葉選手がベンチにいる安心感があったが、今年はそれもない。中盤以降の戦いで西尾選手がどれほど機能できるかにかかってくるだろう。

パナソニック

東レとは対象的に全日本選手をすべてスタートで起用してきた。土曜日に、福澤選手が絶不調でも勝つあたりはさすがの選手層だが、昨年であれば、翌日はスタメンから外していただろう。それでも使ってきているあたりは、南部監督が昨年メンバーを固めきれなかった反省をもとに、スタメンの7人と心中する気(少し言い過ぎだが)なことが伺える。ポテンシャルだけなら文句なしのNO1だけに組み上がったチームがどれほどのバレーを見せてくれるのかは気になるところだ。

サントリー

多くの選手が抜け、ほとんど新チームともいえるが、開幕はもがき苦しんだ。柴小屋選手にこだわるのは、それくらい外国人に不安があるからなのだろう。岡本選手の離脱で早速栗原コーチが出動したりと、その「サントリー」という常態を取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうである。金子選手が獲得できていなかったらと思うと非常におそろしい。

JT

現時点でスパイク、ブロック、サーブの三部門でトップと、もちろん対戦相手の影響もあろうが、あっと驚く変容ぶりである。しかし、ゴメスに頼らないバレーというのはまだ体現できていない。宮下選手の不在やサイドの不安定さの要因もあるだろうが、去年からずーっと言い続けていることだけに修正は図ってくるだろう。

豊田合成

あくまで先週末の数字だけみれば、非常に厳しい戦いが待っているといわざるを得ない。重村選手でスタートというのは、彼をベンチに置くのも不安だが、高橋選手がスタートから行くのも不安というなんとも微妙な状況が想像できる。
うーん、韓国のレベルが低いのか、彼がその実力を発揮できていないのか、はたまた豊田合成というチームが外国人の力を活かせないチームなのか・・・

FC東京

十分戦えることをアピールできた開幕週だった。
1周してみなければわからないが、もしも、も・し・も・このバレーが終始展開できるなら4強も見える位置にあるだろう。やはり例年、昇格したてのチームは、他チームがふわふわしているスタートに勝負をかけてくるだけに負けが込んで戦闘意欲が欠如して右肩下がりという状況を幾度も見てきた。
ただやはりラリーを勝つ能力だけを見ると、他のチームに劣ってしまうのだろうか。阿部選手が帰ってきてどうか。

大分三好

開幕から小川選手がフル回転の展開はやはりチーム的にしんどい。
奥の手として中盤以降の出番を期待していたのだが・・・。
新外国人が意外に機能しているのだから、中村選手、五十嵐選手などの守りが堅い選手を試していただきたい。
監督の出番がきてしまったら、このチームは相当火の車という証拠だろう。




長い戦いはまだ始まったばかり。