掛け持ち監督
バレー界ではトップレベルの監督が二つのチーム(代表とクラブ)を掛け持ちするのは珍しいことではない。
例えばブラジル男子代表監督のベルナルド・レゼンデはブラジル・スーパーリーガの女子チームの監督も務めている。
ブルガリア男子監督のシルヴァーノ・プランディはイタリアセリエAの男子チーム、モデナの監督も務めている。
ロシア代表のアシスタントコーチであるピアッツァは同じくセリエA、トレビソの監督。これは監督とコーチを掛け持ちというちょっと珍しい例。
セルビア男子のコラコビッチはスロベニアのトップチーム、ACHブレッドの監督に就任した。このチームの前監督はカナダ代表のグレン・ホーグだ。
アルゼンチン監督のウェベルもたしかどっかのアルゼンチンチームの監督だった気がするし、たぶんまだまだ代表とクラブを掛け持ちしている監督は知らない範囲でいるだろう。
代表とクラブであればシーズンも違うので両立はできる。
ただ今回、代表と代表を兼任している監督を発見したのでエントリーに起こした。
それはプエルトリコ監督のカルロス・カルドーナ。なんと彼はプエルトリコ男子監督と女子監督を兼務しているのだ。
WWCH2010:Puerto Rico
MWCH2010:Puerto Rico
これは結構すごい。
たしかに新興国などでは男女の監督を務めるということはめずらしくないだろうが、世界選手権に出るレベルで兼任というのは類を見ない。
同年の世界選手権に男女の監督として出場というのは史上初ではなかろうか。ただ女子の予選に関しては、違う監督だったので、そのあとに変わったということだろう。
すでにグランプリからはカルドーナだったのでもっと早く気付くべきであった。
代表の兼任はやはりシーズンも被るので、強化の面では非常に難しい所があるだろう。
男子と女子、両方のトップカテゴリーで優れた成績を収めた監督もあまり数は多くないがいることはいる。前述のレゼンデは以前女子代表の監督であったし、男女両方のオリンピックで金をとったブラジルのギマラエス(ゼ・ロベルト)もいる。両方、しかも違う国(アメリカ女子、オランダ男子)で銀をとったアリー・セリンジャーなどなど。
カルドーナがいつか男女の監督として両方の表彰台に同じ時期に乗るようなことになれば、殿堂入り確定だろう。
そんなカルドーナがヴェラスコやロサノの同じアルゼンチン人であることも特筆すべき事項である。