ボール戦争の行方
まさにミカサの世界戦略は成功した感がある。
そもそも一人勝ち感のあるミカサだったが、ますますその勢力を拡大しているように思う。
Mikasa Brand Site – LEGA PALLAVOLO SERIE A and Mikasa made agreement For official game ball for Men’s league
Mikasa Brand Site – Mikasa is the official ball for Brazilian Volleyball
来期、今まで長年モルテンのボールを使用していたイタリア、ペナルティのボールを使用していたブラジルのリーグが、大会使用球をミカサに変更する。
どちらもやはり国際大会でミカサを使う以上、国際競技力向上のためには、リーグでもミカサのボールを使うべきだという論調が強かったようだ。特にイタリアでは、チャンピオンズリーグやチャレンジカップの使用球がミカサのため、週末のリーグではモルテン、水曜日のカップ戦ではミカサを使わなくてはならず、毎週ボールの切り替えをしなければならなかったことも大きな要因だったように思う。もしかしたらだが、トレントがカザンに負けたこともこの決断に踏み切らせたきっかけなのかもしれない。まぁ、もっと前に決まっていたことだとは思うが。
8枚張りのボールに変わってからというもの、やはりミカサのボールの特異性というものは大きくなったように思う。ボールの変化やタッチなど、普段からミカサを使ってないと、と思わせる部分は確かに多い。それがミカサの意図したものだったら、それはそれで驚異的なのだが。結果的にはいまやバレーボールといえばあの形というのは定着した部分があるし、模造品?類似品?が出てきていることからもそれは伺えるだろう。
そういう意味では、日本がこれからもVリーグなどでミカサとモルテンを毎年交互に使うというのはどうなのだろうと思う部分はある。両方日本企業というのもうれしいことだが、これはこれで難しいよなぁ。モルテンボール自体はすごく良いボールだとは思うので、もったいないとは常々思うのだが。
イタリアのバレーボールと言えば、こんな記事を見かけた。
出演者の総年齢約8,400歳!おじいちゃん俳優が大活躍する超高年齢映画に注目! - シネマトゥデイ
当然イタリア映画なわけであるが、記事中に出てくる写真はモルテンボールだ。ふと思い当たったのだが、モルテンボールの赤・白・緑はそもそもイタリアカラーの3色ではないだろうか。気になって調べて見たが、webサイトなどでも商品名に「イタリアン・カラー」の文言を使用していることからも、それは伺えるように思う。
そもそも90年代初頭ではイタリアのリーグではミカサボールを使用していた。その途中の記憶がないのだが、カラーボールになった時にはもうモルテンだったように思う。もう完全な超考え過ぎじゃね?という推測であるが、カラーボールのカラーをイタリアカラーにしますから、セリエAで使ってくれませんかという取引でもあったんじゃなかろうか?もし万が一、億が一これが当たってたら、そのイタリアがミカサにしてしまうというのはなんともさびしい話だなぁと。
あとは韓国がいつスター社のボールから乗り換えるかが問題になろうか。