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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

きょうのセッターその43 ニコラス・ウリアルテ



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アルゼンチン代表監督、マルセロ・メンデスは代表のセッター問題について、少し頭が痛いだろう。
もちろん基本的にはデ・セッコが一番手でウリアルテが2番手ということにはなろうが、2018世界選手権では前監督のヴェラスコはカヴァンナを重用したし、2019ワールドカップではサンチェスがアメリカ、ロシアを破る活躍を見せた。


ウリアルテもデ・セッコさえいなければもうちょっとフィーチャーされていいセッターなのだが、本人としても何がなんでもデ・セッコを上回ろうという貪欲さはあまり感じられない(もちろん内心はわからないけど)。


ウリアルテの父は、かつてアルゼンチンが1988ソウルオリンピックで銀メダルをとった時のミドル、ジョン・ウリアルテ。
父が指導者としてオーストラリア代表監督を務めていた頃、14歳のニコラスもオーストラリアのクラブチームでリベロとしてプレーした*1


その後、アルゼンチン代表の監督になったウリアルテの父が18歳のデ・セッコ(ニコラスより2つ年上)を世界選手権に抜擢した。ニコラスもアルゼンチンでプロとしてデビューし、世界ジュニアで銅を取り、イタリアに渡り経験を積み、ポーランドのベウハトゥフで同じ年で同じくスターの息子であるコンテとともに多くのタイトルをとった。
ブラジルのトップチーム、サダ・クルゼイロでもプレー。翌年移籍したタウバテでも優勝し、ブラジルリーグをひとり連覇した。


ウリアルテのセッティングはボールとぶつかり気味のタイミングでコンタクトするんだけど、ハンドリングが良すぎてボールと喧嘩しない。マルーフやデ・セッコはボールを操る、といった印象が強いんだけど、ウリアルテはボールに優しいイメージで「ボールと友達セッター」という感じ。


ベウハトゥフでプレーしたアルゼンチン生まれ、ということでM・A・ファラスカとイメージがかぶる(というかファラスカがウリアルテをつれてきたんだろうけど)。20/21シーズンはフランスでプレーする。アルゼンチンの良い選手が大体フランスリーグに移籍する流れに乗ったのかもしれないが、個人的にはオーバースペックだと感じるので、もうちょっとレベルの高いリーグでプレーしてほしい感が否めない。