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きょうのセッターその9 デミアン・ゴンザレス



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レジェンドセッターが続いてすこし食傷気味なので、現役でいいセッターだけど、あまり知名度が高くないというのを。


今年37歳になるアルゼンチンのゴンザレスは、ブラジルのバレーレナタ・カンピナスに在籍している。
19/20シーズン、もちろん全日程を消化することはできなかったが、バレーレナタはちょっとしたサプライズだった。
終了時首位のタウバテに勝つことはできなかったが、それ以外のチームにはすべて勝ち星を挙げ、下位への取りこぼしさえなければ、2位3位に食い込むことも可能だった(終了時5位)。左利き217㎝レナンのプチ覚醒はあったもののそれ以外はめぼしい選手はおらず、5位でも健闘と言えよう。そこには経験豊富なゴンザレスのスキル面、精神面両面での貢献が欠かせなかったはずである。


彼のセットの特徴は全体的に後傾気味であること。
後傾気味でボールタッチすることによって、相手ミドルはライト側に上がる疑念をどうしても捨てきれないし、ボールが体の正面来るまでの間に勝手にタメを作ることができる。同時に後傾であることで、しっかりと体の中心線でボールをとらえられる。日本だとサントリーで2000年代後半に活躍した栗原氏に近い感じといえるだろうか。


アルゼンチン代表にはデ・セッコ、ウリアルテとゴンザレスの下の世代にいいセッターがいたので、代表には選ばれることはあまり多くはなかったが、2016リオ五輪にはメンバー入りしている。さすがにもう代表に入ることはなかろうが、特にいいセッターが多い国では、彼のようにほかの国であったらもっと国際大会で輝けただろうになー、という選手はいるものである。