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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

きょうのセッターその14 ハビエル・ウェベル





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アルゼンチン 1(25:27 30:32 25:21 11:25)3 ロシア
2000年シドニー五輪の準決勝、アルゼンチン-ロシア。ロシアが勝つのだけれど、これが惜しい試合なんだ。ブラジルを準々決勝で撃破したアルゼンチンがロシアにも肉薄する。
デュースを経た1、2セット。3セット目は獲得するが、4セット目は力尽きた。この時のアルゼンチンはミリンコビックがミドルに入って、実質オポジット的にプレーするちょっと変則気味なフォーメーション。
コンテの父ちゃんなんかもプレーしているんだけど、この時のセッターがハビエル・ウェベル。


181cmとは言われてるんだけど、もうちょっと小さく見える。175cmくらいしかないんじゃなかろうか。
最近ではコーチとしてのほうが有名になってきて、来季はブルーノの移籍するブラジル、タウバテで指揮をとるのだけど、その試合でのコーチングぶり、動画から見るプレーぶりを見ると、冷静と情熱の間という言葉が似合うように思う。
だいたい情熱のほうに振り切れてる気がするけど。



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動画は97年のワールドリーグなのだが、ジバがリベロしてる! リベロは正式には98年からなのだが、96年から97年にかけて、いくつかの大会のテストをしている。
まだまだ若いリカルドも見られるので、なかなか面白い動画。


セットは特筆すべきこともないが、ステップが素早くてミドルを使える範囲が非常に広い。
このあたりの時代(90年台中盤くらい)からみんなやっぱりボールへのタッチ時間が短くなって、変にボールを持つようなセットはほとんどなくなった。
シンプルに、ボールを速く出す。相手ブロックをひっかける、というよりは的を絞らせない。


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動画をもう一本。2002年、アルゼンチン開催の世界選手権。予選リーグでイタリアを撃破するというもの。ウェベルはこの世界選手権が実に5回目の世界選手権、18歳で始めて出て、この時38歳。この大会で引退したのだが、なんというか覚悟がすごい。
地元開催で最後というのはあったのだろうけど、鬼気迫るトスというのだろうか、そういうものを感じさせる。もう38歳だから、3セット目終わったら足がつってんだよね。
最初のほうだけど、1分43秒のセットとか胸暑ですな。
これで予選1位抜けしたんだけど、準々決勝でフランスに敗れてしまった。


ウェベルは、監督として、違うチームで計7シーズンリーグ王者になっている。ブラジルのトップチーム、タウバテでも結果を出すようであればブラジル代表監督の座も見えてくるのではないか。