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バレーボール(主に男子)をいろんな視点から見ていくブログ

きょうのセッターその32 ダスティー・ドヴォラック




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1984年、カーチ・キライらのアメリカがオリンピックで初優勝した時のセッターがドヴォラック。その後は、動画の85年のワールドカップ、86年の世界選手権を制しての3冠達成。86年はほとんどストークが上げていたようだが。
動画で対戦相手のザイツェフと比較して、ザイツェフを「静」のセッターとするならば、ドヴォラックは「動」のセッター。ディフェンスにカバーにコート狭しと動き回り、あまり静止してセットを上げる局面が多くない。ドシッとしているザイツェフとは好対照である。
上の写真のように肘を大きく開き、あまり高くないポジションからセットするのも特徴で、肘開いている分、バックセットは分かりにくいんだけど、「ホールディングじゃね?」というセットも少なくはない。
ザイツェフより多少セットの精度は落ちる感はあるが、膝でうまくリズムをとっているので、スパイカーも助走はしやすかったんじゃなかろうか。


アメリカが当時用いていたのは、スウィングオフェンスというもので、特に前衛2枚の時に、前衛のアウトサイドが中央付近から助走し、どちらかのサイドに開いて打つというもの。これによって相手ブロッカーの配置を見て、相手の弱いサイドから攻撃できるというメリットがあった。なので基本的にはスパイカーが声を使って、レフトから打つのか、ライトから打つのかを伝達したので、セッターは冷静で的確な判断が求められたと思う。
ビーチバレーでも一定の成績を残しており、190cmという身長も当時のセッターとしては大きめでブロックでした貢献も見逃せない。


イタリアセリエAに所属していた時は、そのセットの精度の高さから「会計士」というニックネームがついていたようである。
どちらかというと顔的にはハリー・ポッターみがある。